トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「やや上昇ペースを強めた上昇チャンネルの上下ラインの位置を参考に、12.80レベルをサポート、13.10レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が12.89レベル、高値が13.14レベルと、予想よりも強い地合いで推移した一週間となりました。
先週のトルコリラは、これまでの新興国通貨の中でも優等生な値動きを継続していますが、材料的には決して好材料が出ていたというわけではなく、単にトレンドを継続しているだけという感じがします。また今週はトルコの重要な経済指標が目白押しで、特に1日の4〜6月期GDPと製造業PMI、3日のCPIが注目されます。
CPIは前月比では低下予想となっていますが、前年比では前回(18.95%)並みの18.7%と予想されていますので、予想通りならば問題はありませんが、逆に18%を割り込むようだと、中銀への利下げ圧力材料となる可能性もあり注意でしょうか。ただ3日には米国雇用統計も控えていますので、実際にエルドアン大統領が口を開かない限りはそれだけでもって動くのは難しそうです。
チャートを見てみましょう。まず日足チャートです。
3月の中銀総裁解任後高値と6月安値との半値戻し13.18が5月以降レジスタンスとして効いています。同水準を明確に上抜ければ6月安値を起点とした平行上昇チャンネルの中での推移になりますので、今週はこの13.18を明確に上抜けるかどうかが、テクニカルには最大の注目点となります。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)もご覧ください。
こちらでは8月3日高値13.13レベルを今のところ上ヒゲでしか抜けていないため、強いもののいまひとつ勢いに欠ける状態です。ただ、あまりにも近い水準であることから、8月高値はさすがに抜けてくるのではないかと見ています。
また下値は13円の大台割れでは買いが出てくるでしょうから、今週は一度は日足のレジスタンス水準を試す動きを考え、12.95レベルをサポートに13.25レベルをレジスタンスとする一段高の週を見ておきます。
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