豪ドル/円、反発余地を探る動き。上値追いにも限界か。中期は“弱気”。
8/27に発表された豪7月小売売上高は前月比▼2.7%と、市場予想の▼2.0%からさらに悪化しました。大都市シドニーのロックダウンが影響したものとみられています。為替相場はこれには反応せず、オンライン配信となったジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演を前に様子見となっています。今週はデルタ株の感染拡大による景気先行き懸念が和らぎ、ポジションの巻き戻しの動きが強まったことから、豪ドルは対ドル、対円で反発に転じましたが、一方で、複数のFRB高官がテーパリングに前向きな姿勢を示し、また米長期金利も上昇傾向にあることから、豪ドルは対ドルでは上値を抑えられる展開に、対円では円売りの動きが強まり、一時80円台を回復しましたが、小反落に転じています。
チャートを見ると、日足は8/20に付けた77.90を直近安値として下値を急角度で切り上げており、反発余地を探る動きが強まっていますが、5/10に付けた85.80を基点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、下値リスクを残した状態です。一方で、79.00-10,78.60-70にやや強い下値抵抗が出来ており、これらを下抜けて来ないと下値余地も拡がり難くなっています。日足の上値抵抗は80.10-20,80.60-70に、下値抵抗は前述の他に78.10-20に一段と強い抵抗がありますが、78円を割り込んで終えた場合は再び下値リスクが高くなります。21日、120日、200日線は80.26,83.13,81.88にあり、全てを下抜けた状態にあり、下値リスクがより高い状態に変わりありません。
一方直近の週足は、大陰線が出現しており下値リスクが高い状態ですが、今週はポジションの巻き戻しの動きが強まり、一時80円台を回復する場面がありました。しかし前週の下げ幅を切り返すほどの反発に繋がっておらず、上値を切り下げる流れにも変化が認められません。週足が80.70超えで終えた場合は短期トレンドが変化して、下値リスクが若干後退しますが、この場合でも中期トレンドがまだ弱く、急伸にも繋がり難いと見られます。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、79.70-80,80.10-20,80.60-70に、下値抵抗は78.30-40,78.00-10,76.30-40にあります。31週移動平均線は82.83にあり、この下に入り込んで中期トレンドが弱いことを示しています。また、62週線は79.66にあり、下値抵抗として働く可能性がありますが、78円割れで越週した場合は一段の下落リスクが生じて、これをすり抜ける可能性が高くなります。
8/26現在、31週移動平均線は82.83にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにある。62週線は79.66にあり若干上抜けているが“ダマシ”の範囲内にある。
オーダー/ポジション状況
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