結局レンジ内、往来相場は本日も継続か(8/24夕)

24日の東京市場はドルが小じっかり。昨日の動きに近く、値幅は狭いが「寄り付き安・大引け高」といった様相だった。

結局レンジ内、往来相場は本日も継続か(8/24夕)

結局レンジ内、往来相場は本日も継続か

〇本日のドル円、米長期金利の上昇がドル買いを後押しでじり高、夕方にかけ109.85-90に
〇24日のG7首脳会談を前に米英首脳が電話会談実施、アフガン退避めぐり協議
〇米FDAが「ファイザー製コロナワクチンをはじめて正式承認」すると発表
〇本日は米7月新築住宅販売件数や8月リッチモンド連銀製造業指数などが発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.40-110.30

<< 東京市場の動き >>

24日の東京市場はドルが小じっかり。昨日の動きに近く、値幅は狭いが「寄り付き安・大引け高」といった様相だった。

ドル/円は109.65-70円で寄り付いたのち、しばらくは横這い推移をたどるも、その後はドルがじり高。夕方に掛けて109.85-90円へと小幅にドルが買い進められている。米長期金利の上昇がドル買いを後押ししていたようだ。16時現在では、そのまま日中高値圏をキープし、欧米市場を迎えている。
なお、そんな円は対ドル以外でも弱く、さながら全面安。ポンド/円やNZドル/円のほか、ランド/円やトルコリラ/円なども上値を試す展開が観測されていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「アフガン情勢」と「米ファンダメンタルズ」について。
前者は、24日のG7首脳会談を前に、米英首脳が電話会談を行い「アフガン退避めぐり協議を実施した」もよう。それを踏まえ、米国防総省はアフガン撤収判断について、「同盟国やパートーナー国の見方や考えをもちろん考慮する」との声明を発表していた。ただ、その一方で英スカイニュースは、カタールを拠点にタリバンの報道官と交渉官を務めるシャヒーン氏が「米軍撤退期限の延長」への懸念したうえで、「相応の結果が生じるだろう」などと警告を発したと報じている。状況は依然として混とんとしている感を否めない。

対して後者は、週末に向けて開催されるジャクソンホール会合への関心が引き続き高いなか、昨日発表された8月の米総合PMIや同製造業PMIなどは期待を裏切る内容。背景には、生産の制約や供給不足のほか、新型コロナ・デルタ株の感染再拡大などが挙げられている。前記したジャクソンホール会合への影響にも注目だ。なお、そうしたなか米FDAが「ファイザー製コロナワクチンをはじめて正式承認」すると発表。バイデン米大統領もSNSで有効性などへの期待を示していたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日のドル/円は、先週19日の写真相場といった様相。東京時間はドル高・円安に振れたものの、欧米時間に振り落とされ、まったく逆の動きとなっている。ともかく、ドルはレンジ上限を試すも超えられなかったことで、このあとも基本的にはレンジ取引が続くとの見方が有力だ。週末のジャクソンホール会合をにらみつつ、109円台後半を中心とした往来相場をたどる可能性も否定できない。
米ファンダメンタルズならびに金利動向への関心が高いという状況はいまだ変化なく、今週最大の材料は、ジャクソンホール会合だろう。なかでも27日のパウエルFRB議長の「経済見通し」講演が注視されているわけだが、「新型コロナ・デルタ株」の感染拡大下のなか、米景気回復にも減速感がうかがえており、「慎重なトーンになる」といった声も。目先は発言をめぐり思惑が交錯する環境下、発表される米経済指標などに一喜一憂する展開が続きそうだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日110.14円まで値を上げ、先週形成した短期レンジの上限110.22円に迫るも超えられなかった。予断は許さないが短期レンジ、109.11-110.22円のなかでの一進一退がいま少し続くことになるかもしれない。
ただし、レンジを上抜けた場合には110.80円を目指しドルの続伸、レンジ下限を割り込んだ場合には108.72円をターゲットにした続落が予想されている。

材料的に見た場合、中長期的には、本日G7会議終了後の対応も注目される「中国情勢」。「新型コロナウイルス変異種(デルタ株)」と、感染拡大下に本日から開幕するパラリンピックに政権支持率浮上の一縷の望みをかけた感もある「日本の政局」−−などが注視されている。
一方、本日は米経済指標として、7月の新築住宅販売件数や8月のリッチモンド連銀製造業指数などが発表される予定だ。基本はジャクソンホール会合待ちだが、前述したように昨日は発表された米経済指標が冴えず、相場のかく乱要因となっただけに、本日も要注意。またそれらとは別に、アフガン情勢についてのG7首脳会議にも注意を払っておきたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.40-110.30円。昨日高値である110.14円が最初の抵抗で、その少し上には110.22円も位置している。それらを超えれば、いよいよ110.80円を目指す。
対するドル安・円高方向は、19日安値に当たる109.49円が引き続き下値メド。割り込んだ場合には安値109.11円がターゲットに。

結局レンジ内、往来相場は本日も継続か

ドル円日足

※ポイント要約は編集部

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