シカゴポジション(CME)294
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年8月3日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、豪ドルが6週連続でショートを積み増し、ネット4万枚強に乗せてきました。豪ドル先安観を継続しています。目安となる5万枚が次の目途になりそうです。NZドルはほぼ完全にスクエアとなりました。これで8週連続動意なしです。まだ暫くはこのままで行きそうです。円は先週のシカゴ締日に108円88銭まで下押しがあり、翌4日に108円72銭の週中安値を付けましたが、締日までの押し目でロングを積み増していません。むしろドルロング・円ショートを減らしているので、損切りあるいはブレークイーブンでリスク回避した模様です。まだロングのコストは悪いままですので、今日の締日で更に円ショートを減らしてくると、強いドル先高観を持っていない可能性が高くなります。ユーロは様子見となりましたが、ポジション総数は減らしているので、リスクを軽くしています。現在のスポットは7月21日頃の水準に近いので、今日の締日でポジション調整したのか、押し目を拾ったのかを確認したいと思います。
先週のシカゴは、ロング2,500枚減、ショート800減で、差し引き1,700枚のロング減となり、ネットポジションは僅か300枚のショートですので、完全に次の一手待ちとなっています。今年年初の豪ドルと同じで、先行き相場観なしに時間経過待ちの様相です。豪ドルが大きく売られた場合に、その時点のNZドルをシカゴは押し目買いするのか、一段安を見てショートメークするのかを見たいと思います。目先は完全に動意なしの状態が続きそうです。チャートを見ると、赤のNZドル安トレンドライン0.6830〜0.7180レンジ内で中間地点付近まで戻しています。
さて実際の相場は、短期的なNZドル安トレンドを継続しています。レンジとしては0.6840〜0.7070にあります(先週上ヒゲだけ0.7055の抵抗線を抜けたので、引き直しています)。現在のスポットは再度0.70を割っているので、今日の締日に向けて、先週の高値付近を戻り売りしたのか、あるいはポジションはスクエアのままなのかを見たいと思います。現状では後者と思います。またこのレンジ間の0.6930にサポートあり、これを切って終わればテクニカル的に0.6840方向のトライになりそうです。上値は0.7000、0.7040に抵抗線あります。
(1NZドル=0.6977ドル、8月10日14:40)
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