豪ドル/円、反発余地を探る動き。上値追余地が限られる可能性にも注意。
8月3日、豪州準備銀行は政策金利(キャッシュ・レート)を市場の予想通り、0.1%に据え置きました。声明では「9月上旬まで週50億ドル、その後少なくとも11月中旬まで週40億ドルの割合で国債を購入し続ける」「インフレ率が持続的に2-3%の目標範囲内に収まるまで利上げをしない」との従来の姿勢を維持、また経済に関しては景気回復が予想より強いものの、新型コロナウィルス感染の拡大により7-9月期のGDPが減少する可能性を示唆しました。結果は予想通りであったものの強い緩和姿勢も示されなかったことから対米ドル、対円で上値をトライする動きが強まりましたが、クラリダFRB副議長のタカ派的な発言にドル買いが強まる展開となり、豪ドルは対米ドルでは小反落、対円では堅調に推移しています。
チャートを見ると、日足は7/20に付けた79.85を直近安値として上値余地を探る動きが継続中ですが、5/10に付けた85.80を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、短期トレンドの変化も認められません。現状は80.00〜80.20ゾーンの中期的な下値抵抗に跳ね返されて底打ち、反転の流れに入っていますが、個々の足が強いものではなく、上値余地が限られる可能性も高いと見られます。82円台を回復して終えれば短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して、上値余地が若干拡がり易くなりますが、この場合でも84円台を回復して引けない限り、“豪ドル強気”に変化しません。また、80円台を守り切れずに終えた場合は新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は81.30-40,81.80-90,82.20-30に、下値抵抗は80.50-60,80.20-30にあります。21日、120、200日移動平均線は81.29,83.55,81.53に位置しており、これらの下に入り込んでおり短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は、陰線引けとなり下値リスクが高い状態で越週しましたが、今週は週初に80円割れトライに失敗して反転、上昇に転じています。しかし、上値を切り下げる流れに変化が認められず、下値リスクがより高い状態です。今週の週足ベースで見た上値抵抗は81.50-60,82.50-60に、下値抵抗は80.50-60,80.00-10にあります。82円台で越週した場合は下値リスクがやや後退、逆に80円割れで越週した場合は78円方向への新たな下落リスクが生じます。31週移動平均線は82.90にあり、この下に入り込んで、下値リスクが高い状態ですが、62週線は79.41にあり、短期的な下値抵抗として働く可能性があります。
8/5現在、31週移動平均線は82.90に位置しており、これを下抜けて下値リスクが高い状態だが、62週線は79.41あり、中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)
今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
トルコリラ週報:『来週はトルコ中銀会合に注目。連続利上げなら一段高の可能性も』(4/20朝)
トルコリラの対円相場(TRYJPY)は3/13に記録した史上最安値4.52円をボトムに切り返すと、ここ数週間は4.70円台を中心とした底堅い動きが続いています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
来週の為替相場見通し:『日米金利差に着目したドル買い・円売りが続く見通し』(4/20朝)
ドル円(USDJPY)は一時154.79(1990年6月以来、約34年ぶり高値圏)まで上昇するなど力強い動きが続いています。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2021.08.10
A$シカゴポジション(2021年8月3日現在)
シカゴはロング300枚増、ショート2,200枚増で差し引き1,9000枚の豪ドルショート増となり、ネットショートで4万枚を越えてきました。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2021.08.04
オーストラリアの6月貿易収支の予想(2021/8/4)
日本時間2021年8月5日朝10時30分に発表予定です。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。