シカゴポジション(CME)285
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年6月1日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、締日までオセアニア通貨は米ドル買い、円とユーロはドル売りになりました。オセアニア通貨の内、NZドルは先月26日の中銀金融政策後は買われましたが、先週は利益確定の動きになりました。豪州ドルもまだ方向感ないままなので、NZドルのロング減少で、目先の流れはオセアニア通貨弱含み推移が想定されます。先週の円は利益確定の動きで、締日以降に110円台を付けているので、明日のポジション残が注目されます。ロングのコストが108円30銭ですので、先週後半に手仕舞いしたのかドルロングを積み増したのか、相場観の分かれ目になります。また、クロスでの円売りは一服です。この意味でも明日の締日ポジションは注目されます。ユーロは小幅ながらロング積み増しで、先々のユーロ高相場観を維持しています。15万枚方向の流れになってくれれば、ユーロ高方向の確認ができます。
シカゴはロング300枚増、ショート1,400枚増で差し引き1,100枚のショート増で、ネットは1,900枚のショートになりました。相場観持つには最低でも±5,000枚以上ですので、まだ相場の方向感がありません。チャートを見ても、豪ドル高トレンド下限にきても、ロングを積み増していないので、先々の豪ドル安リスクも勘案している様です。赤のトレンドラインは0.7740〜0.8290付近にあり、現在のスポットは絡んでいます。明日の締日で切れたら、ショートを積み増してくるか、ロングに切り替えてくるかを注目したいと思います。尚、黒のサポートラインは0.7600付近に位置しています。
さて、実際の相場は0.7720〜0.7900の豪ドル高トレンドラインを実体ベースでは守っていますが、先週木曜日に一度下抜けていますので、豪ドル安リスクが高くなっています。短期的には0.7770に抵抗線あるので、もしここを越えて終わった場合には、この下抜けが騙しとなりそうです。一方で、0.7640にあるサポートを切ると、12月下旬を底値にしたサポート0.7575、そして何度か止められている0.7540〜60ゾーンの横サポートがあります。今週はこれまでの豪ドル高トレンドを継続できるのか、深い押しに切り替わるのか重要な週になりそうです。シカゴがトレンドに沿った大きなポジションを手仕舞いしてから丁度1年経過しており、ここまで方向感を持たない動きは過去には無かったので、新たなポジションメークに期待したいと思います。(1豪ドル=0.7738米ドル、6月7日13:30)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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