ドル円 米経済指標に注目、4日連続「欧米安」も(5/6夕)

6日の東京市場は、ドルが小幅高。値幅そのものは決して大きくないが、今週に入って4日連続「東京高」の展開だった。

ドル円 米経済指標に注目、4日連続「欧米安」も(5/6夕)

米経済指標に注目、4日連続「欧米安」も

〇本日のドル円、109.40-45まで一時値を上げた後上げ渋り、109.30台を中心とした保ち合い推移
〇3日間にわたり開催されたG7外相会談が共同声明を採択し終了
〇バイデン米大統領が「新型コロナワクチン特許の一時放棄を支持する」と表明
〇明日の米雇用統計の発表を控え、やや手控えムードが強まりそうな気配
〇本日は週間ベースの新規失業保険申請件数などの米経済指標に注目
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは108.80-109.60

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場は、ドルが小幅高。値幅そのものは決して大きくないが、今週に入って4日連続「東京高」の展開だった。

ドル/円は寄り付いた109.10-15円を日中安値にじり高推移。昼前に109.40-45円まで一時値を上げている。その後は109円半ばを超えられずに上げ渋ったが下値も堅い。109.30円台を中心とした保ち合い推移をたどるなか、16時現在では109.25-30円で推移し、欧米市場を迎えていた。
なお、それ以外で積極的な動意を見せたのが豪ドル。対円では84.80円台から84.20円台へと値を下げたのち、再び84.60円台まで戻すなど、なかなか激しい価格変動が観測されている。

一方、材料的に注視されていたものは、「G7外相会談」と「米国情勢」について。
前者は、3日間にわたって開催されたG7外相会談が、共同声明を採択し終了した。ちなみに、そのなかにおいて「中国、ロシア、新型コロナウイルスのパンデミックが現在の最大の脅威」などと指摘されたほか、異例ともいえる「台湾のWHO参加支持」の言及がなされている。前者はもちろん、後者についても中国の反発は必至の情勢で、その反応や対応には要注意だ。

対して後者は、注目されていた2つの米経済指標、4月のADP雇用統計や同ISM非製造業総合指数がともに事前予想値を下回ったことが話題に。いずれも数値そのものは悪くなかったが、予想ほどの改善は示せなかった。そうしたなか米USTRのタイ代表が「中国当局者と近い将来に協議し、第1段階通商合意の履行状況を精査する見通し」などと発言。また、バイデン米大統領が「新型コロナワクチン特許の一時放棄を支持する」と表明したことも話題となり、金融市場にとってはポジティブな反応も。

<< 欧米市場の見通し >>

初回である月曜日の動きがもっとも強烈だったが、今週のドル/円は昨日まで3日連続で「東京高・欧米安」の展開。そして、4日目となる本日も、ここまで「東京高」の値動きだ。巷では2匹目のドジョウですら居るかどうか怪しいとされるのに、果たして「4匹目のドジョウ」は存在するのだろうか。
材料的には、引き続き広義の米ファンダメンタルズ要因、なかでも発表される米経済指標にまずは注目だ。前述したように、数値そのものは決して悪くはないのだが、発表される実数値が事前予想値にとどかないという状況がこのところ続いている。明日、注目の米雇用統計が発表されるのを前に、本日も週間ベースの新規失業保険申請件数など雇用データを中心に、その内容を警戒する声も少なくない。

テクニカルに見た場合、週明け以降のドル/円は乱高下をたどっており、一見荒れ相場のように見えるが、その変動はというとわずか108.90-109.69円。実はトータルで1円も動いておらず、むしろかなりの小動きだ。明日に米雇用統計の発表を控えており、やや手控えムードが強まりそうな気配もうかがえるなか、まずは足もとのレンジを如何にブレークするのか、タイミングとともに、その方向性を注視したい。

材料的に見た場合、中長期的には領有権をめぐる周辺国との対立や人権問題など話題に事欠かない「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「イラン情勢」、「露・ウクライナ情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「バイデン米大統領による政権運営」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料として、1-3月期の非農業部門労働生産性速報や週間ベースの新規失業保険申請件数といった注目の米経済指標が発表される予定だ。また、それ以外でも米関係で注目材料は幾つかあるが、それよりむしろ英国を含めた欧州ファクター要注意か。なかでも英国そしてトルコ中銀による政策金利の発表には注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは108.80-109.60円。今週に入り、ドルの上値がジワリと切り下がっているだけに、まずは昨日高値の109.48円をめぐる攻防を注視。超えれば、直近高値の109.69円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、時間足など短期ベースでサポートとしている感のある109.10-15円が最初のサポートか。底堅いイメージもあるものの、109円前後を割り込めば大きく続落する危険性もないではない。

米経済指標に注目、4日連続「欧米安」も

ドル円日足

※要約は編集部

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