シカゴポジション(CME)279
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年4月20日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは上記4通貨に関し、まちまちな動きとなりました。NZドルとユーロはロング積み増し、豪ドルは米ドルロングに引っくり返し、円は小幅のドルロング増です。まずNZドルで6,000枚越えを数週間継続か10,000枚に乗せてくると、NZドル高方向への相場観が醸成されそうです。ユーロも10万枚乗せが1つの目安です。一方で、円は一気に引っくり返してからはドルロングの積み増しもなく、5万枚台で5週間様子見になりました。しかもロングは108円30銭以上のコストになっている可能性が高いので、今週以降も押し目買いになるか、あるいは豪ドル米ドルの様に相場に翻弄されるのか注目されます。
シカゴは6週間振りにNZドルのロングを小幅に積み増してきました。内訳はロング2,000枚増、ショート200増で、差し引き1,800枚のロング増、ネットで4,300枚ロングとなりました。目安の5,000枚以上を2〜3週間維持するか、あるいは1万枚越えになるかを見ておきます。再度ロングで攻めた場合は、2月25日の高値0.7466を越えて行く可能性が高まります。チャートを見ると、黒のサポートに守られて、かつての赤のNZドル高トレンドライン内に回帰できるか否かの水準まで戻っています。下限の抵抗線(かつてのサポート)が0.7220付近ですので、明日の締日で0.7240以上なら上抜けになります。そして明日NZドルロングをネットで5,000枚越えているのかも確認します。
さて実際の相場は、先週NZドルは堅調推移になりそうで、0.7100サポートを守り、上値の0.7180〜90の抵抗線を抜けることとしましたが、既にこの2つをクリアしています。目先はシカゴがロングを目指したように、もう一段の上値トライになりそうです。0.7250〜60、0.7300〜10の抵抗線狙いに入っていますが、ダブルトップを狙うには後者越えを確り上抜けて終わることが必要です。シカゴのロングはこの辺りまでを目指したものか、あるいはダブルトップを越え、更に一段高狙いなのか、今後2〜3週のポジションをウォッチしたいと思います。一方、下値は0.7180サポートを守れるかがポイントになります。
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(1NZドル=0.7215ドル、4月26日14:00)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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