豪州中銀議事録(2016年2月16日公表分抜粋)

(出所:豪州中銀HPから)

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豪州中銀議事録(2016年2月16日公表分抜粋)

豪州中銀議事録(2016年2月16日公表分)(出所:豪州中銀HPから)

要旨

最近の国内経済指標は前向きな数値が見られ、除々にではあるが成長拡大予想が見られるものである。労働市場は以前に予想したものよりは強くなっており、失業率は0.5%改善した。インフレは引き続き低く抑えられている。2015年通してインフレは2%付近で推移した。
また、低金利は家計消費、住宅投資を支え、為替レートを安くでき国内生産の需要を拡大できた。商品価格や資源関連輸出が一層下落したが、GDP成長は2016年・17年にかけての影響はかなり減じらていくと予想している。投資資金の借入れ指標は引き続き非資源関連セクターでの需要があることを示している。家計の信用状態も改善傾向を示している。

豪州の貿易相手国中心に国際情勢の不透明感強まっているが、現状の貿易取引ペースを維持できると予想している。最近の資本市場のボラティリティ上昇で一層の不透明感があり、とりわけ中国の成長には注目している。
委員達は世界の金融市場の緩和傾向と低い原油価格により、緩やかな成長が続くと予想している。しかし、インフレは中銀目標よりは低い状態が続くと見ている。加えて、高格付け会社の資金需要が非常に低いままになっている。

以上を勘案して、委員達はキャッシュレートを現状の緩和基調の中で据え置きにするのが適当であるとの結論となった。
この先は、最近の労働市場の改善傾向がどうなるか、最近の資本市場の混乱が世界経済と国内需要にどの様な影響与えるか注視していく。委員会は低インフレが続き、緩和基調見通しから、需要を一層支えていくものと予想している。

国内経済

委員達は現状の国内経済状態について意見を交わした。労働市場の状況がGDPを改善させているものの、まだ2015年平均を下回っている。
失業率は12月に5.8%まで下がった。雇用は2015年平均を上回り、労働参加率は上昇続けている。GDP成長は昨年9月に予想していたよりは改善した。これは純輸出の改善や6月の天候不順からのリバウンドによるものである。但し、より直近のデータを見ると昨年末にかけては平均以下になっている。

国内資本市場

豪州・国内銀行の資金需要は最近の低い水準よりは拡大した。これはオフショアーと国内債券市場の双方で短期資金調達コストが上昇したためと見られる。この調達コストは上昇したが、まだ満期迎える債券の調達コストよりは低いままである。委員達は資本市場での調達コスト上昇が預金金利の上昇に繋がっていくかが重要な問題と指摘している。
国内的には、資本市場のこの価格付けがキャッシュレートの変更には繋がらないと委員会で確認した。
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

コメント

豪州中銀の議事録はこれまでの内容を踏襲しており新味に乏しいですが、依然として緩和基調を維持して為替安の恩恵を得たい一方で、労働市場の改善傾向が続き、先行きに若干ながら明るい見通しが出ています。これまで資源関連セクターがGDP成長の足枷になっていましたが、今年以降はこの悪影響が減少する方向で見ているため、この影響度合い如何では緩和を中立に戻すこともありえます。年央以降の豪州雇用関連指標は重要になると思われます。

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