豪中銀四半期金融政策報告要旨(2016年2月5日)

(2016年2月5日公表分)

豪中銀四半期金融政策報告要旨(2016年2月5日)

豪州準備銀行四半期金融政策報告要旨(2016年2月5日公表分)

豪州との貿易取引パートナーを見ると、欧米は今後2年間で現状レベル以上になるとの見通し。これは欧米の経済成長が現在予想される数値以上のペースで拡大することが予想されるからである。
一方で、アジアのパートナーは僅かだが、更に緩やかになると予想される。これは中国の成長が下がることに起因している。中国経済の先行き概観が今後の予想を不確実にする主要要因である。
豪州の貿易取引は4年前のピークから下降を辿っている。豪ドルも商品価格下落に伴って調整されている。今後の商品価格動向は不透明で、中国の影響を受けよう。

豪州経済は緩やかなペースだが拡大を続けている。今までの資源中心の成長から非資源中心の成長にバランスが変わっている。但し、現在までの数値を見ると、成長は2015年のトレンドよりは下回っているが、雇用の伸びは約0.5%平均以上になっている。
家計消費は昨年第3四半期までの数値では拡大している。これは成長を支えていくだろう。銀行のデータを見ると、クリスマス前や後の小売売上も改善しているとなっている。
企業投資は強く、特に建設行中心に伸びている。ビル建設許可件数は下がっているものの、依然高水準のレベルを保っている。
予想通りだったが、第3四半期までの鉱山関連部門は急激な下落となった。一方で非鉱山関連部門は変わっていない。
GDP見通しは2015年2.5%、2016年は2〜3%、2017年は2.5%〜3.5%と予想している。
豪ドル安が経済活動を支えており、特にサービス輸出部門で顕著に現れている。

以上より前回の声明時と比べて、GDPの見通しは変更がない。今後2年間に亘って緩やかに拡大していくと予想している。家計収入の増加は見られていくと思われるが、これは堅調な雇用、低金利そして石油価格下落によるものである。そしてこの内需を反映して、非鉱山部門の投資は今年下半期には上昇していくと予想される。
国内のインフレ圧力はまだ弱く、これは原油価格下落とそれに付随する電力・ガスなどの価格下落の影響である。

以上より中銀は緩和基調を続け、それによる為替レートの調整が経済を下支えていると予想している。今後は非鉱山部門の拡大に注視していく。特に雇用の拡大が2015年通して行なわれたからである。

以上より委員会は引き続き経済成長していくとの見通しで、インフレは目標値に近づいていくと見ている。それ故、金融政策は現状維持のまま据え置くことが適切であるとした。

(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

コメント

豪州経済は他国と比べてファンダメンタルズの相対比較では優位を保っていると思われる。まだ豪州は緩和基調を維持しているので、豪ドル安トレンドを抜け出せないでいる。
但し、AUD/USDは昨年9月以降に豪ドル安トレンドの小休止になっており、下限0.6860〜80レベル、上限0.7420〜40レベルで保合いとなっている。本格的な豪ドル安トレンドの調整(豪ドル高方向)は0.7450越えが必要になります。ドル全面安に成り掛けている現状で、豪ドルも他通貨に連れて上値トライがでるか注目される。

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