米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について
NY時間9月16日14時(水曜日)に金融政策の公表、その後パウエルFRB議長の記者会見が予定(同14時半)されています。
(東京時間では2020年9月17日木曜日未明)
(1) 政策金利(9月16日 10時現在の予想)
今回の市場予想は以下の通りになっています。
現在のFFレート「0.0〜0.25%」⇒据え置き
(エコノミストレンジは0.00〜0.25%で全員据え置き予想)
今回のFOMCでは特に大きな政策変更は予想していませんが、8月下旬ジャクソンホールでのFRB議長講演時に行われた緊急FOMCで、雇用回復重視、インフレはFRB目標値の2%を超えてもその時点の状況を見るとの内容が発表されました。
今回のFOMCではその判断基準や将来の追加緩和策を議論し、市場は何らかの具体策が出るのではないかとの期待があります。昨日までで、米金利が少し軟化しドルが弱含み推移ですので、何もなければドルが少し買い戻される可能性もありそうです。
今回のFOMCで予想されている内容として、
・今回は経済見通しやドットプロットが出される見込みで、昨年9月では2022年までの見込みがありましたが、今回は2023年までの予想が入る可能性があり、例えばドットプロットで各委員が現状維持を継続するとの予想に、2023年までは現行のゼロに近い金利を維持するとの文言が入るとの見方があります。
・共和・民主両党の財政政策の合意が遅れており、この不透明感から追加緩和(例えば、債券購入拡大など)の可能性を示唆する。
・インフレ目標2%超えになった場合の対応方法を示唆する
などとなっています。
(2) 最近のFRB関係者の主な発言(最近2〜3週間)
9月5日 パウエルFRB議長 「米経済は数年間低金利を必要としている」
9月5日 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「FRBが当面利上げしないことを市場は解っている」
9月4日 メスター・クリーブランド連銀総裁 「フォーワードガイダンスは改訂する必要があるだろう」
9月4日 エバンス・シカゴ連銀総裁 「新たな財政支援なければ経済回復は遅れるだろう」
9月4日 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「インフレが目標より大きく上回らない限りは、経済が活性化するのを待つのが良い」
9月3日 メスター・クリーブランド連銀総裁 「米国経済の回復は脆い」
9月2日 ウィリアムズNY連銀総裁 「FRBは2%のインフレを維持するのに挑戦しなければならない」
9月2日 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「労働市場の回復は想定よりも鈍い」
9月2日 ブレイナードFRB理事 「インフレの2%回帰には時間がかかる」
8月29日 ブラード・セントルイス連銀総裁 「金融政策は適切で、低金利が長期間続く」
8月28日 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「危機前の失業率には暫く戻らないだろう」
2020年の委員会メンバーは以下です。
パウエルFRB議長、ウィリアムズ副議長、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ニール・カシュカリ、ロレッタ・メスター、ランダル・クォールズ
下図はユーロドルの日足チャートです。昨日の鉱工業生産指数時に添付したものから15日の日足が加わっています。そして新たにラインF(=1.2260)を設けました。このラインはB(=1.1800)と平行になっています。今日の小売売上高とFOMCで、このトレンドライン@1.1800〜1.2260か、A昨日のD(=1.2037)とC(=1.1772)のトレンドラインの2つ見ておきます。ポイントは下限ですので、1.1800か1.1772になります。全て切れた場合はE(=1.1532)付近方向を想定することになります。上値は当面Dが抵抗線になっています。
(2020年9月16日14:15、1ユーロ=1.1850ドル)
オーダー/ポジション状況
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