リスクオフ懸念後退
今週はドル円が20日の欧州市場で115円台をつけ、日経平均先物も20・21日と夜間取引で連続して16000円の大台を割り込む激しい動きを見せました。年初からのリスクオフの動きもドル円が2015年1月以来、株価は2014年10月以来とテクニカルに大きな節目の水準を見たこともあって落ち着きを取り戻しつつあります。
また、20日の欧州市場で売り込まれた段階では政府筋からは市場を注視するとのコメントが出ましたし、昨日は日銀が28・29日の金融政策決定会合において追加緩和を考えているとの話も聞こえてきて、最近の円高と株安の動きに口先介入っぽい発言が出てきています。
ただ、追加緩和といっても12月の補完措置のような内容では納得しないでしょうし、果たして何が出来るのか期待しつつも疑問を感じているというのが市場参加者の本音であると思います。私自身も正直なところ何が出来るのか、これで期待外れだったらまた円高と株安の引き金になってしまうのではと、いまひとつ素直に受け取れません。
いまのところは、ランド円、トルコリラ円をはじめとする高金利通貨、新興国通貨も落ち着いてはいますが、リスクオフの動きが終わったということではなく、いったん懸念が後退している段階に過ぎないと油断しないほうがよいでしょう。ドル円も高金利通貨も現状のトレンドは円高ですし、本当に上がる時には後から付いて行っても十分に間に合うはずです。
あと、ひとつ補足です。12月にも書いたことですが、WTI(NY原油)は中心限月が2月から3月となりました。原油先物は期先ほど高い順ざや(コンタンゴと呼びます)のため、限月交代時に1.8ドルのさや分のギャップを空けて取引開始されました。単に大きく買われているわけではないということは認識しておいてください。
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