FOMC
月曜のランド円レポートに書いたファンダメンタルな要素、日米両国の金融政策は、当然トルコリラ円の動きにも影響を与えます。今夜が米国FOMCの結果発表(議長会見無し)、そして29日が日銀金融政策決定会合の結果発表と黒田総裁の会見です。
今夜のFOMCについては、議長会見もありませんし金融政策自体に変更は無いのがコンセンサスです。重要なポイントは、次回3月のFOMCにおける利上げについてその有無を示唆するような文言が含まれるかどうかとなりますが、FRBはこれまでもぶれず12月の利上げ開始まで進めてきました。足元では米国の経済指標が弱かったり、世界的なリスクオフ懸念があったりと、3月の利上げ思惑がやや遠のき、フェドファンド先物も3月時点での利上げ織り込み度が1か月前の51%から24%まで低下しています。
米国の利上げ思惑を上げたり下げたりしているのは、特にエコノミスト、ストラテジストと呼ばれる人たちであり、それに耳を傾ける市場参加者です。過去のFRBの動きを振り返ると、決めたレールの上を着実に辿っている印象の方が強く、あまり利上げ思惑を遠のかせると逆に、利上げがありそうだという見方に転じた時のリスクが高いと言えます。
つまり、現時点では3月利上げは見送られる可能性が高いと見ている参加者が76%に達しているわけで、その市場参加者による利上げ思惑の後退が米国株式市場や原油市場にリスクオフの動きを緩和させ、更にその動きが新興国通貨等の為替市場にも波及していると考えられます。
主要通貨と異なり、新興国通貨のNY後場から東京市場前場の流動性はやや低下しますので、今夜(日本時間午前4時)から東京市場朝方までのトルコリラ円の動きには注意したいところです。
また日銀の追加緩和の思惑は円安要因となりますので、日米双方のイベントが現状はトルコリラ円の下支え要因となります。こちらも金曜昼過ぎとまだ日はあるものの注意が必要でしょう。
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