FX取引会社の選び方

FXに使う資金を確保できたら次は会社選びです。

キーワード:

FX取引会社の選び方

不測のシステム障害などの事態に備えてFX口座は最低でも2-3社に開設しましょう。

ではどのような基準でFX会社は選べばよいのでしょうか?

@ FXで取引できる通貨ペア
まず第一は取引したい通貨ペアがその会社のラインナップに含まれているかどうかです。
取扱い通貨ペア数はFX会社により異なります。ドル円やユーロ円などのポピュラーなFXの通貨ペアはほぼどの会社でも取引できますが、高金利通貨やエマージング通貨などになると取扱っている会社と取扱っていない会社に分かれてきます。自分の取引したい通貨が決まっている場合にはその会社で取扱があるかどうかは最低限確認しましょう。

A FX取引ツールの使い勝手

いくら通貨数が多くてもいくら情報量が多くてもFXの取引ツールを使いこなせなければ意味がありません。特に最初のうちはシンプルで簡単に取引ができるものをお勧めします。各取引会社は通常デモ口座の開設を受付けており実際にお金を入れなくても取引を体験することができます。仮想の通貨で取引を行うことでツールの使い勝手を実感することができます。
また、同じ会社の中でもPCにソフトウェアをダウンロードして取引するタイプのもの、WEBでアクセスしてそのまま使うもの、スマートフォンアプリや携帯などで取引できるもの等いろいろな形でのツールを提供している場合があります。
自分の取引スタイルに合ったツールを選んで試してみるとよいと思います。

B FXの通貨ペア毎のスプレッド

FXの通貨ペアのレートは売値と買値の双方が同時に提示されます。そしてこの売買差のことをスプレッドと呼びますが、この値はFX会社によって異なり、また、同じ会社でも相場状況によって変化する場合があります。
投資家はFX会社の提示する二つのレートの高いほうで買いやすいほうで売ることになりますので、この差の部分は相場の変動とは関係なくコストになります。そのためFXにおけるスプレッドは小さければ小さいほどよいことは言うまでもありません。
ふつうFX会社はホームページ等に通貨ペア毎の標準的なスプレッドやその提示頻度等を掲載していますので参考にしてみてください。

スプレッドは非常にわかりやすい比較ポイントだということもあり、よく会社選びの重要なポイントとされがちです。
しかし、ドル円のスプレッドが0.3銭の場合と0.5銭の場合の取引の結果の差異は微々たるもので仮に1銭違ったとしても、U$10,000の取引でのコストの差は100円です。
もちろんスプレッドは狭いに越したことはありませんが、むしろ使い勝手や約定力、売買に必要な有益な情報が提供されているか等相場の勝ち負けに直結する情報のほうに重きをおくべきで、わずかなスプレッドの差にあまり神経質になる必要はないのではないかと思います。

C FXの通貨ペア毎のレバレッジ

FXの個人向けの最大レバレッジが25倍までであることは説明しましたが、会社によって、通貨ペアによって必ずしも最大倍率まで提示しないケースもあります。
流動性の低い通貨ペアなどは顧客とFX会社双方の安全のために低めのレバレッジが設定されているケースがほとんどですし、リーマンショックのように市場に急激で大きな相場変動がおこった場合には主要通貨のペアであってもレバレッジが変更される場合もあります。
資金効率を考えればレバレッジは高いほうがよいのは事実ですが、あまり高めのレバレッジを全通貨ペアに適用しているような場合は、そのFX会社のリスク管理能力を疑う必要もあるかもしれません。

D FX関連情報の提供

ほとんどのFX会社は自社のFXユーザーのために独自の情報を提供しています。
情報の種類はFX会社により異なり、通常無料では見られないような専門情報業者のニュースや分析をユーザーに提供している場合もあります。
これらの情報はFXの売買を判断する上で大事な判断材料を提供してくれることもありますので、どの会社で口座を開けばどのような情報が見られるのかを確認しましょう。


E FX取引に係わる手数料
FXに係わる手数料は無料のものが多いのが今の日本のFXの現状です。それでも中には取引毎にスプレッドとは別の手数料を設けていたり、口座の維持自体に手数料がかかるFX会社も存在します。また、預け金、証拠金の入出金については多くのFX取引業者で手数料を課しています。
手数料がかかること自体は一概に悪いことではありませんが、そのFX会社が手数料に見合うサービスを提供しているかをよく見極めましょう。

F FX取引の約定力、
FX会社の選択で大切なことのひとつに、どんな相場環境でも確実に思った値で取引を約定できるかというのがあります。これを約定力と呼びます。
いくら狭いスプレッドをホームページに掲げていても、いざ取引しようとすると自分が締結したと思った値より不利なほうにずれてしまうということ(これをスリッページと呼びます)が頻発すると意味がありません。
相場の急変時などには時としてレートの動きがあまりにも急で、成り行き注文が直前の表示と全く違う水準で締結されてしまうようなケースは実際に起こりえますし、ある意味やむをえない部分もあります。
しかし、以前は明らかに意図的に約定値をずらして利益を増やしているのではないかと疑われるようなケースもありました。

G システムトラブル時の対応
どんなに信用のおける会社でも、機器の老朽化、予期せぬ停電、災害等によるシステム障害から完全に逃れることはできません。
また、相場急変時には取引量増大によって負荷がかかり、システムトラブルが発生しやすくなる傾向があります。
FX取引会社の約款類にはこの種の不足に事態については大体ガチガチの免責文言が入っているのが通常ですから、こういうトラブルに遭遇した場合には約款上は損失が発生しても賠償されないと考えておいたほうがよいでしょう。
 

そのため、口座を開設するFX会社がシステムトラブルに備えてどのようなシステムのバックアップ体制を取っているのかは知っておく必要があります。
バックアップサイトを持っているのか、あるのであれば広域災害にも対応できるくらいの遠隔地にあるのか、バックアップシステムが立ち上がるまでにはどのくらいの時間を要するのか等確認できる範囲で確認しておきましょう。
また、ホームページ等では確認しにくい情報ですが、実際に過去にシステムトラブル等が起きたときにどのように対応がなされたかは重要です。
口コミ情報などを探して、約款の内容如何に係わらず誠意ある対応を行ったか否かはできれば確認しておきたいところです。

H FX取引時の預け金(証拠金)入出金の利便性
FXツールの機能の一部ともいえますが、相場の急激に動いたとき動きを捉えて取引したり、あるいは逆にマージンコールがかかってしまった場合に迅速に対応するために、スピーディーに資金を口座出し入れできるかは意外と重要なポイントです。ネットバンクからの入金ができるのか?できるとすればどの銀行とできるのか、口座に反映されるまでにどのくらい時間がかかるのかは、必ずチェックしておきたいポイントです。

I FX会社の信用

当局の規制の目が十分及ぶようになり、また、預かり金の信託が義務付けられたことで以前のように会社そのものが詐欺だったり、倒産して預けていたお金が取り戻せなくなったりする心配はほとんどなくなりつつあります。
とはいえ、FX業界は競争も厳しく運営会社が倒産したり、事業から撤収することは今後もありえます。
その場合預けてあるお金は多分返ってくるでしょうが、時間がかかったり、自分の意図せぬタイミングでポジションが強制的に決済されることになってしまったりという不利益を蒙る恐れがあります。
 
 

そのような事態を避けるためにも信用できる会社と取引することは大変重要です。
法律によりFX業務を取扱う会社は自己資本規制比率を公表することを義務づけられています。自己資本規制比率はリスクに対して自己資本が十分に準備されているかを計る指標で、その数値が大きければ大きいほど取引のボリュームやリスクに対して潤沢な資本が準備されていることになります。
自己資本規制比率が200%を下回っているような会社は避けたほうが無難でしょう。

また、そのFX取扱会社の財務諸表が公開されている場合もありますので、ここ何年かの利益の状況も確認しましょう。赤字続きの会社はやはりリスクがあると考えざるを得ません。


価格.comの「FX比較」では上記のようないろいろなポイントからFX会社を選べる便利な機能と情報が満載されています。

是非ご活用ください!


また、
※「FX羅針盤」のを運営する株式会社カカクコムのメインサイト「価格.com」にも羅針盤でオセアニア通貨をご担当されている川合美智子先生の執筆された入門ガイド「FXとは?」が掲載されています。あわせてご参照ください!



関連記事

  • その他

    Edited by:山中 康司

    2021.12.23

    2022年上半期の相場運(3)

    パート3では射手座〜魚座の4星座です。今回の結果が良かった人は自信を持って、悪かった人はそれほど精度は高くないはずと割り切ってしまうほうがよいですね。

    2022年上半期の相場運(3)

  • その他

    Edited by:山中 康司

    2021.12.23

    2022年上半期の相場運(2)

    今回は2022年の上半期というテーマなので比較的細かく書いています。パート2では獅子座〜蠍座の4星座です。

    2022年上半期の相場運(2)

  • その他

    Edited by:山中 康司

    2021.12.23

    2022年上半期の相場運(1)

    12月と言えば雑誌でも翌年の占い特集が組まれますが、こちらでも年末に相場運占いと称して翌年の占いを書いています。

    2022年上半期の相場運(1)

  • FXの基礎知識(FXが初めての方に)

    Edited by:編集人K

    2016.01.15

    FXをはじめるための資金の話

    FXをはじめるためには元手となる資金(証拠金)が必要です。

    FXをはじめるための資金の話

  • FXの基礎知識(FXが初めての方に)

    Edited by:編集人K

    2016.01.15

    FXの口座開設

    FXを行うためには、まずFX業務を提供している会社に口座を開設する必要があります。

    FXの口座開設

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る