ランド円レポート(2015年12月21日)

週初はランド円、トルコリラ円の中期的な見通しを隔週でお送りします。今週はランド円です。

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ランド円レポート(2015年12月21日)

ランド円・トルコ円レポート月曜版(2015年12月21日)

週初はランド円、トルコリラ円の中期的な見通しを隔週でお送りします。今週はランド円です。先週ランド円の動きについて軽く触れましたが、12月11日に史上最安値(7.55)を更新後、新財務相起用のニュースも出て短期的には反発の動きを見せました。しかし、その後の戻し高値は8.23レベルとなっていて、一段のランド高につながるような動きにはなっていません。

また、今週までに日米とも金融政策の変更を行いました。16日FOMCで米国が約10年ぶりに利上げ、18日には日銀が補完措置という名前の中途半端な実質的追加緩和を行いました。前者はドル買い要因と捉えられやすく新興国通貨にとっては好材料とは言えませんし、後者もサプライズのつもりだったのかもしれませんが、逆に日銀の苦しい立場を見透かされた様子で最終的には株安のきっかけとなり、年末に向けてリスクオフを意識させることとなりました。

これらのことを踏まえると、短期的にはランド円にも買い戻しがでてもおかしくは無いのですが、中期的なランド安相場が12月11日で終わったと安心することも出来ません。そこで今回はテクニカルな面から一段のランド安が起きた場合の中期的なターゲットを値幅、日柄双方の観点から求めることとしましょう。

今回は、もっとも一般的な観測法と言えるフィボナッチ比率を用いたN波動(今回の場合は下げなので逆N波動)から値幅のターゲットを求めるフィボナッチ・プライス・エクスパンション、そして高値と高値の間の安値(今回はそのまま、逆のケースでは安値と安値の間の高値)から次の転換点を求めるフィボナッチ・タイム・エクスパンションを用いることとします。

それでは、ランド円の週足チャートをご覧ください。

             ランド円週足

             ランド円週足

まず、フィボナッチ・プライス・エクスパンションです。ピンク色の逆N波動で示した通りで2013年4月高値11.24から2014年2月安値8.95への下げ、2014年11月の戻し高値10.81をベースに、そこからの下げを考えます。100%の下げは8.52となり同水準は今回の史上最安値更新までは何度も下げ止まった水準です。次にターゲットとなるのは161.8%となる7.11という水準が出てきます。

次に、フィボナッチ・タイム・エクスパンションです。こちらも価格観測に用いたものと同じ日柄を用います。2013年4月高値と2014年11月高値の間の2014年2月安値から次の転換候補を求めると100%が2015年9月、これは価格の100%とほぼ一致しています。そして次にターゲットとなるのは127.2%、2016年2月22日という日柄が出てきます。

双方を合わせて考えると、今後再び下げトレンドとなってきた場合、2016年2月下旬を目途に大台7円という水準が見えてくることとなります。それまでには、市場環境の変化等も起こり得ますが、原油価格、金価格等まだまだ不透明な状況が続いていますので、頭の片隅に入れておきたい水準となります。

なお、今週の中心レンジとしては、7.77〜8.23円を考えています。来週はトルコ円のレポートとなります。

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