ドル円104円台前半 円高進行は小康状態 (10/29午前)

29日午前の東京市場でドル円は小幅反発。

ドル円104円台前半 円高進行は小康状態 (10/29午前)

ドル円104円台前半 円高進行は小康状態

29日午前の東京市場でドル円は小幅反発。朝方104.30レベルで取引が始まった後104.28で下げ止まり、11時頃には午前中の高値104.50まで切り返しています。東京時間正午現在は104.45-50レベルでの取引です。日銀金融政策決定会合の結果発表を控えていたこともあり、全般的に様子見気分が強く、また、東京時間に米株先物が持ち直していることもドル円をサポートしています。
日経平均株価は連日の欧米株大幅安に押され、一時200円超売られる展開となりましたが、決算好調銘柄に買いも入ったことからやや持ち直し、156円安で午前の取引を終了しています。

昼過ぎに日本銀行は金融政策決定会合の結果を公表。金融政策等に変更はありませんでしたが、同時に発表された「経済・物価情勢の展望」で現状の景気判断を「持ち直している」と上方修正する一方で、今年度の実質GDPの見込みは前回7月時の-4.7%から-5.5%に下方修正されています。ただ、21年と22年の見通しは前回より上方修正されており、それぞれ+3.6%、+1.6%の伸びを見込んでいます。

昨晩海外市場ではドイツ、フランスがコロナウイルスの感染再拡大にロックダウンの範囲を拡大したことから欧米株が大幅安、米株式市場にも波及して、米主要株価指数の下げ幅は軒並み3%を超えています。ドル円は104.11まで下値を広げたものの、リスク回避でドル買い、円買い双方が強まる中で明確な方向性のないままに推移しました。

テクニカルにはドル円は昨晩下値を拡大したものの104円試しとはなっておらず、本日もここまでは下値を切り上げる動きとなっています。一方で全体の構図はドル売り地合いが続きます。

NYダウは連日の大幅な下げに節目の27,000ドルを割り込んで約3か月ぶりの安値をつけています。市場の危機感が強まるとともに、感染第一波の時に顕著に見られたドルキャッシュへの需要が再び高まっており、通常のリスク回避局面では売られるドル円も、売買が均衡している印象です。
これ以上欧米株式市場の下げが続き、リスクセンチメントが悪化すると、円買いよりもドル買いが強まる可能性も高く、本日の欧米市場での株価の動きは引き続き要注視です。

ドル円104円台前半 円高進行は小康状態

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