ドル円、欧米株の下落を背景に再び反落。リスク回避ムードが強まる展開(10/28朝)

27日(火)の外国為替市場でドル円は下落。

ドル円、欧米株の下落を背景に再び反落。リスク回避ムードが強まる展開(10/28朝)

ドル円、欧米株の下落を背景に再び反落。リスク回避ムードが強まる展開

〇ドル円米追加景気対策期待後退、米中対立、米国内コロナ感染拡大、欧米株の下落104.39まで下落
〇ユーロドル欧州のコロナ感染拡大、ECB理事会への警戒感、欧米株下落に一時1.1796まで下落
〇ドル円テクニカル、ファンダメンタルズともに下落リスクが警戒される
〇本日の予想レンジ:103.90ー104.80

海外時間の為替概況

27日(火)の外国為替市場でドル円は下落。@米追加景気対策期待の後退を受けたドル売り圧力や、A米中対立激化懸念、B新型コロナウイルスの感染拡大懸念(米国の新型コロナウイルス感染者数が前週比+24%急増)、C欧米株の下落を背景としたリスク回避の円買い圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値104.39まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間4時30分現在)では、104.45近辺で推移しております。

27日(火)のユーロドル相場は上値の重い展開。@欧州圏における新型コロナウイルスの感染拡大懸念(フランスでの経済封鎖発動を巡る警戒感=マクロン大統領は本日演説予定)や、AECBによる根強い追加緩和観測(10/29に開催されるECB理事会を前にした警戒感)、B欧米株の下落を背景としたリスク回避のドル買いが重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.1796まで下落しました。米国勢参入後に持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間4時30分現在)では、1.1810近辺で推移しております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、10/7に記録した約3週間ぶり高値106.12をトップに反落に転じると、10/21には一時104.33(約1ヵ月ぶり安値)まで下落しました。この間、一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドを下抜けした他、強い下落トレンド入りを示唆する弱気のバンドウォークも発生するなど、テクニカル的にみて、地合いの弱さを印象付けるチャート形状となっております(10/26に105.06まで反発するも、一目均衡表基準線や転換線に続伸を阻まれる形で結局反落→昨日は一時104.39まで下落するなど、10/21安値104.33割れや、9/21安値104.00割れが射程圏内)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策の方向性の違いや、A米国ファンダメンタルズの先行き不透明感(昨日発表された米10月消費者信頼感指数は予想外に低下)、B米中対立先鋭化リスク(米中による報復合戦への警戒感)、C米政治の先行き不透明感(11/3の米大統領選を前にした警戒感)、D朝鮮半島や中東、香港や中央アジアを巡る地政学的リスク、E新型コロナウイルスの感染拡大懸念、F日本経済の先行き不透明感(本邦の景気先行き不透明感→デフレ懸念→円の実質金利上昇→円高)、G実体経済と株価の乖離(過剰流動性相場の巻き戻しリスク)、H米追加景気対策の後ずれリスクなど、ドル円相場の下落を想起させる不安材料が山積みの状態です。

以上の通り、ドル円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、下落リスクが警戒されます。新型コロナウイルスや米追加景気対策を巡るヘッドラインや、欧米株及び欧米長期金利の動向、米主要経済指標の結果(米MBA住宅ローン申請指数など)、米大統領選挙の行方(米大統領選挙まで残り6日)を睨みながらも、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(欧米株安→リスク回避のクロス円売り→ドル円連れ安の波及経路を想定。10/21安値104.33割れや、9/21安値104.00割れが射程圏内)。

本日の予想レンジ:103.90ー104.80

注:ポイント要約は編集部

ドル円、欧米株の下落を背景に再び反落。リスク回避ムードが強まる展開

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