注目の公開討論会終了、市場の関心も移行か(10/23夕)

23日の東京市場は、レンジ取引。104円後半、30ポイントにも満たない値動きで明確な方向性は見いだせなかった。

注目の公開討論会終了、市場の関心も移行か(10/23夕)

注目の公開討論会終了、市場の関心も移行か

〇ドル円、104円後半30ポイントに満たないレンジ取引、方向性見出せず
〇新型コロナ、欧州で感染拡大続く中インフルエンザワクチン不足、「ツインデミック」リスク報じられる
〇注目されていた米大統領候補による3回目公開討論会、平穏に終了
〇「英とEUの通商交渉」「米の新型コロナ経済支援協議」、今後材料視されるか
〇本日、10月の製造業PMI速報値発表・要人公演予定、株価の動きにも要注意
〇本日欧米時間のドル円予想レンジ104.20-105.10

<< 東京市場の動き >>

23日の東京市場は、レンジ取引。104円後半、30ポイントにも満たない値動きで明確な方向性は見いだせなかった。

ドル/円は104.75-80円で寄り付いたのち、一時はドル買いが先行。105円台回復をうかがう局面も見られたが、勢いは続かず。その後は、「米大統領候補による第3回公開討論会」をにらみつつ、動意は徐々にピークアウト。討論会が終わっても動きは引き続き鈍く、104.70円挟みの揉み合いをたどっていた。16時現在では104.70-75円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナ」と「米大統領候補による第3回公開討論会」について。
前者は、引き続き欧州における新型コロナの感染拡大が話題となっており、ついには「ドイツ政府がスイス、アイルランド、ポーランドなど感染が急拡大している近隣国への移動を控えるよう勧告した」ことが明らかに。また、コロナ感染とともに、インフルエンザワクチンの不足もアチコチで取り沙汰され始めているようで、ロイターでは「欧州で『ツインデミック』が起きるリスクが高まっている」と報じ、物議を醸していた。

対して後者は、日本時間23日午前10時から90分間、「新型コロナ」や「対中や対露政策」などを議題に討論が実施されている。トランプ氏が激高するなど波乱含みだった前回とは一変し、比較的落ち着いた雰囲気のなかで行われていた。なお、個人的に興味深かった発言をいくつかチョイスすれば、トランプ氏「新型コロナワクチンは数週間以内に発表されるだろう」、「北朝鮮とは良好な関係を維持しており、戦争は起きていない」、「バイデン氏が勝てば株価は暴落する」。対してバイデン氏の発言は「新型コロナ対策でトランプ氏は責任逃れをしている」、「トランプ氏は納税申告書の公表を拒んでいる、何を隠しているのか」、「いかなる外国からも資金受け取ったことない」−−などになる。あとは、今回の討論会を踏まえ、有権者がどう判断するのかといったところになりそうだ。

<< 欧米市場の見通し >>

第1回討論会を見たトラウマから、事前には警戒感も強かった「米大統領候補による第3回公開討論会」だが、大勢としては平穏に終了したと言えるだろう。まだ、このあとも地方遊説や支持者集会などが行われるものの、実際の投票待ちといった様相を呈しそうだ。金融市場における材料として、「米大統領選」の優先順位は少し低下するのかもしれない。
代わりに注視されそうなのが、「英とEUの通商交渉」ならびに「米の新型コロナ経済支援協議」。ともに、これまでも関心が決して低かったわけではないが、しばらくは前述2つの要因をめぐり、市場は一喜一憂する可能性もある。

テクニカルに見た場合、過去1ヵ月程度のレンジ下限105円レベルを、21日にしっかり割り込んだ感があったものの、本日東京時間などその後の展開をみると、「しっかり」というにはやや微妙な雰囲気も醸している。これまでのサポートだった105円レベルが今度は抵抗になると予想されるが、期待を裏切り、アッサリと105円台を回復するようだと、ドルの下値トライは今回も「ダマシ」ということになるかもしれない。少なくとも、ドルの下値トライは一旦仕切り直しに。

材料的に見た場合、中長期的には「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「米大統領選」、「ベラルーシ情勢」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
そうしたなか本日の材料としては、10月の製造業PMI速報値などの米経済指標が発表されるほか、幾つかの要人講演なども予定されているものの、これまでと比べると若干新規要因は乏しい。材料よりも、株価などの動きにより注意を要するとの指摘も聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは104.20-105.10円。本日の東京高値である104.90-95円が最初の抵抗。超えても、これまでサポートとなっていた105円レベルからは、今度は戻り売りなども厚く上値の重い展開か。
対するドル安・円高方向は、21日に記録したドル安値104.35円を示現後、ドルの少しずつ下値を切り上げていることが若干気に掛かる。そうした意味で、弱気派としては本日東京安値の104.65円レベル、そして104円半ばを早めに下回りたいところだ。

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ドル円日足


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