米大統領選などにらみつつもレンジ継続か(10/13夕)

13日の東京市場は、レンジ取引。105円台前半、20ポイント程度のなかでの一進一退にとどまるなど、明確な方向性は乏しかった。

米大統領選などにらみつつもレンジ継続か(10/13夕)

米大統領選などにらみつつもレンジ継続か

〇ドル円、105.25-45と20ポイント程度のレンジ取引にとどまる
〇新型コロナ、欧州で感染拡大止まらず、米J&Jのワクチン研究一時停止の報道も
〇英国とEUの通商交渉、10/15期限切れを控え最終段階を迎える
〇本日、米国9月の消費者物価指数発表予定、金融機関を中心とした米決算発表も本格化
〇G7財務相・中銀総裁会議開催、欧米要人の講演の予定、要人の発言に要注目
〇本日欧米時間のドル円予想レンジ105.10-105.90

<< 東京市場の動き >>

13日の東京市場は、レンジ取引。105円台前半、20ポイント程度のなかでの一進一退にとどまるなど、明確な方向性に乏しかった。

ドル/円は105.30-35円で寄り付いたものの、終日を通して積極的な動意に欠ける。時間外で取引されているNYダウ先物が一時マイナス100ドル超となるなど、日米株価がともに弱含みに推移したことが嫌気されたものの、ドル/円相場への影響はいまひとつ。105.25-45円といった20ポイント程度のレンジ取引にとどまったまま、16時現在でも105.35-40円で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナ」と「英国情勢」について。
前者は、いまだ感染拡大が止まらず、とくに英国、フランス、スペインなどの国内状況は芳しくない。ロックダウン(都市封鎖)が一部で導入されるなど、時計の針を数ヵ月過去に戻すかのような事態となっている。そうしたなか、ワクチン開発への期待感が強いことは言うまでもないが、米J&Jが臨床試験参加者の原因不明の病気を理由に、「コロナウイルスワクチン研究を一時的に停止した」と発表。マーケットの失望を呼んでいた。ちなみに、J&Jの発表が、前述した「NYダウ先物弱含み」となった主因とも。
対して後者は、難航する「英国とEUの通商交渉」は期限切れとなる15日をにらみ最終段階を迎えているが、英紙タイムズは「航空分野などでのミニ合意目指し11月に協議継続」と報じていた。また、15-16日にブリュッセルでEU首脳会議が開催される予定だが、そのなかでEU離脱後の英国との自由貿易協定(FTA)締結交渉が不調に終わる可能性に備え、対応を協議する見込みとされ、早くも関心を集めていた感を否めない。

<< 欧米市場の見通し >>

市場筋の関心は、米国でいえば「米大統領選」を中心とした幾つかの米国ファクターと、前記した15日が期限とされる「英EU通商交渉」になる。前者については、「第2回の大統領候補討論会」が中止になったとはいえ、日程的にはともに15日がひとつのヤマ場になりそうで、為替市場の動意も要注意。目先は、それに向けての思惑交錯、関連する発言や報道などに一喜一憂する展開を見込む向きも少なくない。

材料的に見た場合、「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「米大統領選」、「コロナに感染したトランプ氏の容体」、「ベラルーシ情勢」、「毒殺未遂事件を中心としたロシア情勢」など注目要因は依然として目白押し。本日は、JPモルガンなど米金融大手の決算発表が予定されているうえ、テレビ方式でG7財務相・中銀総裁会議が行われる予定となっている。デジタル通貨に関する協議などを中心とした話し合いとされるが、ともかく伝えられる報道などには注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日NYが休場だったことの余波を受けてか、引き続きレンジ取引。明確な方向性を欠いている。ただ、104.95-106.11円という1円強のレンジと考えてもすでに3週間近い。そろそろ次の方向性が示されても不思議はない気がしている。いずれしても、足もとのレンジをどちらに放れるのか、まずその方向性に注目だ。

本日、9月の消費者物価指数という米経済指標が発表されるほか、前記したように金融機関を中心とした米決算発表が本格化する。その内容には要注意。
また、G7財務相・中銀総裁会議のほか欧米要人の講演も予定されており、そちらを警戒する声は少なくない。引き続き要人発言が波乱要因となりかねないかもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは105.10-105.90円。これまでのドルサポートで、短期的には上げ渋っている感のある105円半ばをめぐる攻防注視。本日東京もしっかりとは超えられていない。上抜ければ直近高値106.11円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、昨日のドル安値に当たる105.25円が最初のサポート。割り込めば104.95円、レンジ下限がターゲットとなる。

米大統領選などにらみつつもレンジ継続か

ドル円日足


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