ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。テクニカル的な弱さがドル円の重石(10/13朝)

12日(月)の外国為替市場でドル円は下落(米市場はコロンブスデーで債券市場が休場)。

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。テクニカル的な弱さがドル円の重石(10/13朝)

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。テクニカル的な弱さがドル円の重石

〇ドル円米債券市場休場の中、PBOC通貨高抑制策発表等で一時105.24まで下落
〇ユーロドル英離脱交渉期限を控えた警戒感で1.1787まで下落後、米株反発で1.1815まで持ち直す
〇ドル円一目均衡表の「雲」上抜け失敗で上値の重さ印象付ける
〇ファンダメンタルズもドル円反落想起させる材料多い
〇昨日短期サポートライン下方ブレークで短期上昇トレンド終了、本日は下値余地探りか
〇本日の予想レンジ:104.90ー105.70

海外時間の為替概況

12日(月)の外国為替市場でドル円は下落(米市場はコロンブスデーで債券市場が休場)。@中国人民銀行(PBOC)による通貨高抑制策の発表(PBOCは10/10に人民元をショートにする際のコストを高めていた規制を撤廃→対人民元でドル高・円高が加速するとの思惑)や、A10/15のEU首脳会議を前にした警戒感(事実上のブレグジット交渉期限)、B中央アジア(アルメニアとアゼルバイジャン)を巡る地政学的リスク、C米主要株価指数の上昇を背景としたリスク選好のドル売り圧力、Dテクニカル的な地合いの弱さが重石となり、米国時間にかけて、一時105.24(10/2以来、約1週間ぶり安値圏)まで下落しました。引けにかけて小反発するも上値は重く、本稿執筆時点(日本時間4時30分現在)では、105.35近辺で推移しております。

12日(月)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。@10/15のEU首脳会議を前にした警戒感(事実上のブレグジット交渉期限)や、A欧米株の冴えない動き、B中央アジア(アルメニアとアゼルバイジャン)を巡る地政学的リスク(リスク回避のドル買い・円買い)、C英中銀(BOE)がマイナス金利の準備を目的に情報提供の要請を行ったとの一部報道(英ポンド下落→ユーロ連れ安)、D欧州圏での新型コロナウイルス感染拡大の動きが重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.1787まで下落しました。しかし、E米主要株価指数が反発に転じると、リスク選好のドル売りが強まり、本稿執筆時点(日本時間4時30分現在)では、1.1815近辺まで持ち直す動きとなっております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、10/7に記録した約3週間ぶり高値106.12をトップに反落に転じると、昨日は一時105.24まで下落しました。この間、一目均衡表雲下限や転換線、ボリンジャーミッドバンドを下抜けするなど、テクニカル的にみて、上値の重さを印象付けるチャート形状となっております(10/7と10/8に2日連続で一目均衡表雲上限トライに失敗したことで、短期筋による見切り売り・失望売りを誘発)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策の方向性の違いや、A米国ファンダメンタルズの先行き不透明感、B米中対立先鋭化リスク、C米政治の先行き不透明感(11/3に予定されている米大統領選への不透明感)、D朝鮮半島や中東、香港や中央アジアを巡る地政学的リスク、E新型コロナウイルスの感染再拡大リスク(欧州を中心にロックダウン再開リスク)、F日本経済の先行き不透明感(本邦の景気先行き不透明感→デフレ懸念→円の実質金利上昇→円高)、G実体経済と株式相場の乖離(過剰流動性相場の巻き戻しリスク)、H英合意無き離脱リスクの再燃(事実上のブレグジット交渉期限10/15を前にした警戒感)、I米追加景気対策の後ずれリスク(財政の崖リスク)など、ドル円相場の反落を想起させる不安材料が山積みの状態です。

以上の通り、ドル円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、下落リスクが警戒されます。新型コロナウイルスや英国情勢を巡るヘッドライン、欧米株や米長期金利の動向(昨日はコロンブスデーで米債市場が休場。本日が実質的な週明け)、欧米の主要経済指標の結果(ドイツ10月ZEW景況感調査や、米9月消費者物価指数、米9月財政収支など)、米追加景気対策に関する続報(米追加景気対策を巡っては報道が二転三転)を睨みながらも、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(昨日は9/21安値104.00と10/2安値104.93を結んだサポートラインを下方ブレイク→短期上昇トレンド終了→本日は下値余地を探る展開)。

本日の予想レンジ:104.90ー105.70

注:ポイント要約は編集部

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。テクニカル的な弱さがドル円の重石

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