ドル円、上値の重い展開が継続。ロンドンフィキシングに絡むドル売りが重石(10/1朝)

30日(水)の外国為替市場でドル円は上値の重い展開。

ドル円、上値の重い展開が継続。ロンドンフィキシングに絡むドル売りが重石(10/1朝)

ドル円、上値の重い展開が継続。ロンドンフィキシングに絡むドル売りが重石

〇ドル円好結果の経済指標等背景に105.75まで上伸後追加景気対策悲観、月末ドル売りで反落
〇ユーロドルは1.1685まで下落後月末ドル売り圧力で1.17台を回復
〇ドル円テクニカルファンダメンタルズの地合いの弱さ変わらず
〇ドル円の下落がメインシナリオ、中国国慶節入りでアジア時間は静かか
〇本日の予想レンジ:105.00ー105.80

海外時間の為替概況

30日(水)の外国為替市場でドル円は上値の重い展開。@米経済指標(米9月ADP雇用統計や、米9月シカゴ購買部協会景気指数)の良好な結果や、A米追加景気対策期待を背景に、米国時間朝方には、一時105.75まで上値を伸ばしました。しかし、アジア時間に記録した高値105.81をバックに伸び悩むと、B共和党のマコネール上院院内総務による米追加景気対策期待に対する悲観的な発言や、Cロンドンフィキシングに絡む月末・四半期末特有のドル売り圧力、D米主要株価指数の上げ幅縮小が重石となり、米国時間午後にかけては、安値105.40まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時20分現在)では、105.47近辺で推移しております。

30日(水)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。@ドイツ駐EU大使による「EU復興基金の運用開始の遅れ」を警告する発言や、A米経済指標の良好な結果(ドル買い)、BラガルドECB総裁による金融緩和の長期化を滲ませる発言が重石となり、米国時間朝方には、一時1.1685まで下落しました。しかし、前日安値1.1660をバックに下げ渋ると、Cロンドンフィキシングに絡む月末・四半期末特有のドル売り圧力や、Dムニューシン米財務長官による「米追加景気対策の合意はまだない」との発言が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時20分現在)では、1.1726近辺まで持ち直す動きとなっております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、8/28に記録した高値106.96をトップに反落に転じると、9/21には一時104.00(約半年ぶり安値)まで急落しました。この間、一目均衡表基準線や転換線、ボリンジャーミッドバンドや一目均衡表雲下限を下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転も成立するなど、テクニカル的にみて、「地合いの弱さ」を印象付けるチャート形状となっております(足元反発に転じるも、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドが密集する105円台半ばで伸び悩む展開が継続)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策の方向性の違いや、A米国ファンダメンタルズの先行き不安、B米中対立先鋭化リスク、C米政治の先行き不透明感(11/3に予定されている米大統領選への警戒感。昨日行われた米大統領候補者によるテレビ討論会でもバイデン氏が優勢)、D朝鮮半島や中東、香港を巡る地政学的リスク、E新型コロナウイルスの感染再拡大リスク、F日本経済の先行き不透明感(本邦の景気先行き不透明感→デフレ懸念→円の実質金利上昇→円高)、G実体経済と株式相場の乖離(過剰流動性相場の巻き戻しリスク。財政の崖リスクの顕在化)、H英合意無き離脱リスクの再燃など、ドル円相場の下落を想起させる不安材料が山積みの状態です。

以上の通り、ドル円相場は、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも「下落リスク」が警戒されます。株式市場の動向や、米中対立及び英国情勢に関するヘッドライン、米主要経済指標の結果(米新規失業保険申請件数や、米9月製造業PMI、米9月ISM製造業景況指数など)、新型コロナウイルス第2波に関する続報、米大統領候補者の情勢(世論調査結果やブックメーカーの動向等)を睨みながらも、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(尚、本日より中国勢が国慶節入りする為、アジア時間帯は総じて静かな値動きを想定)。

本日の予想レンジ:105.00ー105.80

注:ポイント要約は編集部

ドル円、上値の重い展開が継続。ロンドンフィキシングに絡むドル売りが重石

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