ドル円105円挟み FOMC前後に円一段高となるもサプライズなく反発(9/17午前)

17日午前の東京市場でドル円は105円を挟んでの動き。

ドル円105円挟み FOMC前後に円一段高となるもサプライズなく反発(9/17午前)

ドル円105円挟み FOMC前後に円一段高となるもサプライズなく反発

〇ドル円昨晩104.80まで円高進行、本日午前は105円挟み
〇FOMCフォワードガイダンスを明確化するも、内容にサプライズ薄く円一段高とならず
〇円高地合い続くが、イベント通過で一服感
〇米株先物の下落、日銀総裁記者会見に注目

17日午前の東京市場でドル円は105円を挟んでの動き。朝方105円をやや割り込む水準で取引が始まった後は105円を挟んで一進一退となりましたが、昨晩の安値104.80には達せず、東京時間正午現在は105.05レベルで取引されています。
日経平均午前は、円高の進行を嫌気したこと、FOMCの結果発表後終盤にかけ米株が上げ幅を縮小、東京時間でも米株先物が大幅下落していることから174円安で終了しています。
日本銀行は正午前に金融政策を発表、現行の金融政策維持を決めましたが、景気の現状については「持ち直しつつある」に表現を修正しています。

未明に発表されたFOMCの声明文は、ジャクソンホールでのパウエル議長講演での政策目標変更の内容に沿って大幅な書き換えが行われており、「2%のインフレ目標を達成し、長期的なインフレ期待を2%にしっかりつなぎとめるために当面2%をやや上回る水準のインフレ率達成を目指す」としています。加えて、その目標を達成するまで緩和的政策を維持すると明記。フォワードガイダンスの形で明確化しました。同時に発表された政策金利見通しでもメンバーの過半が23年末までのゼロ金利政策維持を予想しており、全般的に長期の金融緩和策継続をコミットする内容となりました。
一方で経済と雇用については、ここ数か月で持ち直しているとしており、年内のGDP見通しは上方修正、一部で期待されていた追加の緩和策について言及はなく、全体としてはサプライズの薄い内容となっています。

昨晩のドル円は21時台に発表された米8月小売売上高が期待外れの内容だったことから、一旦104.81まで下落した後、FOMC結果公表直後に104.80と微妙に安値を更新しましたが、上記の通り内容的には予想の範疇であったことからそれ以上の安値試しとはならず105円近辺に戻す動きとなっています。

テクニカルにはドル円は昨晩の下落で7/31以来の安値を記録、同日の安値104.19からの上昇の76.4%戻し104.84近辺でいったん下げ止まった形です。ドル安地合いに変化はありませんが、FOMCの内容的には円の一段高が進む状況ではありません。一方でイベント通過で各市場がやや方向感を失っている中、米株先物の下落が気になるところです。
本日この後は15:30から日銀黒田総裁の記者会見が予定されており、相場への影響は少ないと思われますが、上記の景気判断の上方修正や今後の金融緩和策の見通しについての質疑は念のため要注意です。

ドル円105円挟み FOMC前後に円一段高となるもサプライズなく反発

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