ドル円、米インフレ指標の上昇を背景に続伸。一時107円台に達する場面も(8/13朝)

12日(水)の外国為替市場でドル円は上昇。

ドル円、米インフレ指標の上昇を背景に続伸。一時107円台に達する場面も(8/13朝)

ドル円、米インフレ指標の上昇を背景に続伸。一時107円台に達する場面も

〇ドル円米CPIの上昇に底堅い 一時107円台に上昇
〇ユーロドルは1.17台後半で堅調推移
〇ドル円、テクニカル、ファンダメンタルズとも「一巡後の下落リスク」警戒される
〇本日の予想レンジ:106.25ー107.25

海外時間の為替概況

12日(水)の外国為替市場でドル円は上昇。@中国及び米政府による財政出動期待の高まりや、A欧米株や原油先物価格の上昇を背景としたリスク選好の円売り圧力、B米7月消費者物価指数(結果1.0%、予想0.7%)の伸び率加速(※前日発表された米7月生産者物価指数に続き米インフレ指標が上昇)、C上記Bを背景とした米長期金利の上昇(ドル高)が支援材料となり、米国時間にかけて、7/23以来となる高値107.01まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、106.88近辺で推移しております。

12日(水)のユーロドル相場は堅調な展開。@欧米株の上昇を背景としたリスク選好の円売り(ユーロ円上昇→ユーロドル連れ高)や、Aムニューシン米財務長官による「キャピタルゲイン減税のためには法律の制定が必要」との発言(米減税へのハードルの高さを示唆→米減税政策への期待感が後退)、B対英ポンドでのユーロ買い圧力(英4ー6月期GDPが前期比20.4%減の過去最低を記録)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、1.1788近辺まで持ち直す動きとなっております(日通し安値はアジア時間に記録した1.1711)。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、7/1に記録した高値108.17をトップに反落に転じると、7/31には、一時104.19(約4ヵ月半ぶり安値)まで急落しました。この間、一目均衡表基準線や転換線、ボリンジャーミッドバンドや雲下限を下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転も成立するなど、テクニカル的にみて、「地合の悪さ」を印象付けるチャート形状となっております(足元106円台後半まで値を戻すも、強い売りシグナルを示唆する三役逆転やパーフェクトオーダーは継続中)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策余力の違い(追加緩和余地の乏しい日本と、積極的な緩和方針の継続を示した米国)や、A米国ファンダメンタルズの先行き不透明感、B米中対立激化懸念、C世界的な貿易戦争拡大リスク、Dトランプ米大統領の支持率低下、E朝鮮半島や中東、香港を巡る地政学的リスク、F新型コロナウイルスの感染拡大懸念、G日本経済の先行き不透明感など、ドル円相場の下落を想起させる不安材料が山積みの状態です。

以上の通り、ドル円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも「一巡後の下落リスク」が警戒されます(現在は中期下落トレンドの途中で見られる一時的な戻り局面との認識)。欧米株や商品市況の動向、新型コロナウイルス及び米中対立激化に関するヘッドライン、米主要経済指標(新規失業保険申請件数など)の結果を睨みながらも、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(米中対立激化や新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、一巡後の反落リスクに注意。昨日はドイツ政府の公衆衛生研究機関であるロベルト・コッホ研究所より、新型コロナウイルスワクチンが早ければ今秋にも利用可能になり得るとの報告書は誤って公表されたとして撤回を表明。楽観ムードの賞味期限切れに要警戒)。

本日の予想レンジ:106.25ー107.25

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ドル円日足

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