ドル円 上下双方試すもブレーク失敗、レンジ継続か(7/23夕)

23日の東京市場は、横這い。東京休場もあり、107円前半でほぼ動意らしい動意はうかがえなかった。

ドル円 上下双方試すもブレーク失敗、レンジ継続か(7/23夕)

ドル円 上下双方試すもブレーク失敗、レンジ継続か

〇ドル円107円台前半で動意なし
〇米中の対立を中心とした中国情勢、新型コロナの第2波警戒が引き続き材料
〇ドルは形成しているレンジの上抜けをトライし失敗、21日には下抜けを試すも、こちら失敗した感がある
〇106.64-107.54円という90ポイントレンジの居心地の良さを再確認したとも言えそう
〇欧米時間のドル/円予想レンジ106.60-107.60

<< 東京市場の動き >>

23日の東京市場は、横這い。東京休場もあり、107円前半でほぼ動意らしい動意はうかがえなかった。

ドル/円は107.10-15円で寄り付いたものの、東京休場で参加者も少なく積極的な売買は手控えられている。107円前半のほぼ横這い商状で、値動きは20ポイントにも満たないまま。午後から終盤にかけて、「東京都の新型コロナ感染者が過去最高を更新、366人に」と伝えられたものの、目立った反応はなく、レンジ脱却には繋がらなかった。16時現在では107.10円前後で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中の対立を中心とした中国情勢」について。
昨日の東京夕方、突然「米政府が中国にテキサス州ヒューストン領事館閉鎖を通告」し、市場で様々な思惑を呼ぶ。その後も「中国外務省が米国の措置を非難」、「中国は武漢の米国領事館に対する報復措置として閉鎖通告を検討」−−などといった報道が相次ぎ観測されていた。さらに、そののちトランプ米大統領から「在米公館のさらなる閉鎖はありうる」とのコメントも聞かれていたようだ。

また、それとは別にポンペオ米国務長官から「中国共産党は世界の自由を脅かしている」との発言が聞かれた反面、中国外務省報道官は、米国が2人の中国人を逮捕・起訴したことについて「サイバー犯罪めぐる批判を即刻辞めるべき」と強く反論している。
さらには「米国務長官、中国がWHO事務局長を『買収』した」と発言や「世界最大級の中国三峡ダム、大雨で水位上昇止まらず決壊の恐れ」とする報道。「中国外務省、尖閣諸島に関する日本の抗議を一蹴。尖閣諸島は昔から中国固有の領土と発言」など様々なニュースが伝えられていた。

<< 欧米市場の見通し >>

前述したように東京の新型コロナ感染者が本日過去最高を再び更新。また米ジョンズ・ホプキンス大学の最新集計結果で、世界のコロナ感染者はついに1500万人を超えてきた。引き続き、金融市場の関心事項のひとつとして大いに注意を払いたい。また、それとともに気掛かりなのは「米中の対立」だろう。これまでも香港や台湾情勢などをめぐりバチバチとしたやり合いが観測されてきたが、昨日、米国が発表した「総領事館の閉鎖命令」はさらに一歩踏み込んだ措置という気がする。中国による具体的な対応を含め、続報に要注意。

材料的に見た場合、「貿易や香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「米ファンダメンタルズ」など注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と「新型コロナの第2波」への警戒になる。基本的には、前述した2つを中心に米国そして中国に関する注目度が高いものの、昨日英紙が「英国はEUとの通商交渉締結合意は難しいと考えている」などと報じるなど、英国や欧州も爆弾を抱えている感を否めず、為替市場においてもユーロやポンドの動静への目配りをしっかりしておきたい。

テクニカルに見た場合、20日にドルは形成しているレンジの上抜けをトライし失敗。それを受け21日には逆に下抜けを試すも、こちらも取り敢えず失敗した感がある。
つまり、過去2週間程度推移している106.64-107.54円という90ポイントレンジの居心地の良さを再確認したとも言えそう。いしまばらくのあいだは107円挟みのレンジ取引が続くとの見方も少なくない。

本日この後は、6月の景気先行指数や7月のカンザスシティ連銀製造業活動指数、週間ベースの新規失業保険申請件数といった米経済指標が発表される予定となっている。それらの内容は当然要注意。
また、欧州要人による講演や、南アフリカなど一部中銀による政策金利発表、ツイッターなどの決算発表も行われる見込みで、なにげに材料は山積みの状況だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは106.60-107.60円。上方向は、昨日高値の107.29円が最初の抵抗。近いレベルには移動平均の21日線も位置している。しっかり抜ければ直近高値107.54円が意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、106.90-00円に弱いサポートが観測されるも、明確な下値メドとなると7月安値を含めた106.65円前後か。22日も106.68円でドルは下げ止まっている。しっかりと下回ると6月安値106.08円がターゲットに。(了)

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ドル円日足

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