NY休場で基本小動き、コロナ第2波には注意(7/3夕)

3日の東京市場は、凪商状。NYの休場もあってか商いは閑散で、開店休業状態だった。

NY休場で基本小動き、コロナ第2波には注意(7/3夕)

NY休場で基本小動き、コロナ第2波には注意

〇ドル円NY市場の休場で積極的な動意は見られず
〇米雇用統計は良好なるも、雇用創出はコロナ再流行を引き起こし景気腰折れにつながるとの指摘も
〇本日東京は2日連続「100人超」の感染者、第2波への警戒強まる
〇香港情勢などを含めた米中対立も注視
〇欧米時間のドル円予想レンジ107.20-107.80

<< 東京市場の動き >>

3日の東京市場は、凪商状。NYの休場もあってか商いは閑散で、開店休業状態だった。

ドル/円は107.50円前後で寄り付いたものの、NY休場などもあり、積極的な動意は全般的に見送られている。日経平均株価が終値ベースで160円高と、なかなかの上昇をたどったものの、為替市場の反応は鈍い。寄り付きレベルを中心に、上下を含めてわずか15ポイント程度の変動と、ほぼ横這いだった。16時現在では107.45-50円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米ファンダメンタルズ」と「中国情勢」について。
前者は、昨日発表された6月の米雇用統計は、もっとも注視されていた非農業部門雇用者数がプラス480万人となり、事前予想のプラス300万人を大きく上回った。良好な指標を受けて、トランプ米大統領は「雇用が増加し、米経済は勢いよく回復」などと強気のコメントを発していたが、米紙WSJが「米雇用回復の影でコロナ再流行」−−などと報じ、このところの雇用回復と新型コロナの再流行が無関係ではないかもしれないと指摘。さらに景気回復が腰折れする懸念にも言及していた。確かに先々が気に掛かるところだ。

対して後者の「米中の対立」については、中国外務省が「米国による香港問題に関連した制裁法に対抗措置をとる」と警告を発する反面、米国サイドは「上院が中国制裁法案を可決、トランプ大統領に送付」したことが明らかとなっている。ただ、中国によるいざこざは対米だけにとどまらず、インドに対して「中国製の携帯端末用アプリを使用禁止の撤回を要求」。また英国には、「香港国家安全維持法をめぐり、英国は中国内政に乱暴に干渉している」などと強烈な不満を伝えたとしていた。なお、香港を中心に一連の情勢を加味したうえで、日本では、「自民党が政府に『習主席の国賓訪日中止』を求める方針を示した」と報じられている。

<< 欧米市場の見通し >>

東京における新型コロナの感染者は2日続けての「100人超」となった。「感染第2波」への懸念は決して他人事ではないが、金融市場の関心が高いのはやはり米国情勢についてだ。先でも指摘したように、昨日の雇用統計をはじめ、5-6月の米経済指標は全体として好数字となったものが少なくない。しかし、今後も続くか否かは「感染第2波」次第だろう。たとえば、感染が広がり都市の再封鎖などへと繋がるようなら、今後の金融市場において株安、ドル売りなどが進行する可能性も否定出来ない。

材料的に見た場合、「貿易や香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「雇用を含めた米ファンダメンタルズ」など注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と「新型コロナの第2波」への警戒になる。本日だけで考えれば、NYの休場もあってか経済指標の発表など新規材料も乏しく、全般的には動きにくい雰囲気。ただ、米国は本日から3連休、ロングウイークエンドとなるため、観光地などに人が集中し、結果として来週にかけての「第2波」発生を警戒する声も少なくなかった。そうした意味において、本日の小動きは「嵐の前の静けさ」であるのかもしれない。

テクニカルに見た場合、下値は106円割れ手前まで、上方向は一時108円台を記録したものの、ともに抜けられず。結果として、現在推移している107円台では居心地の良さもうかがえる。いましばらくは107-108円を中心としたレンジ取引をたどり、次の方向性を探る展開となりそうだ。なお、再三指摘している「ドル高値109.58円を中心としたシンメトリー(左右対称形)形成」は、いまだ崩れていないとの指摘が有力。

本日は「独立記念日」にあたることでNY市場が休場。米国の指標発表や要人の講演などが予定されていないばかりか、欧州などについても大きな材料が見当たらない。ただ、こうしたときには間隙を突く格好で、中国や北朝鮮発のニュースが観測されることも、かつては儘あっただけに一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは107.20-107.80円。上方向は、昨日示現した高値107.72円の攻防にまずは注視。超えれば、108.16円や移動平均の200日線などが位置する108.40円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日安値を含み短期的には数回下げ止まっている107.35円レベルが最初のサポート。底堅いイメージだが、故に逆に下回ってしまうと下げが加速し、107円割れトライも。

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ドル円日足

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