ドル円 連休中の急落で様相一変、東京時間は小幅反発(2/25午前)

連休明けの東京市場でドル円は110円台後半中心の推移。

ドル円 連休中の急落で様相一変、東京時間は小幅反発(2/25午前)

ドル円 連休中の急落で様相一変、東京時間は小幅反発

連休明けの東京市場でドル円は110円台後半中心での推移。前週末から東京祝日の昨日にかけ、新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に広がったことを懸念して、ここまで比較的堅調だった米国をはじめとする海外株式市場に昨晩大きく調整が入りました。これを受けて、この局面ではリスク回避需要がやや弱いと感じられていた円に、再び買いが入り、前週末東京時間には111円台後半で推移していたドル円は、一時110.33まで下落しています。その後米株先物相場がやや持ち直したことでドル円も110円台後半に買い戻され10時過ぎには一旦111円に乗せ、正午現在は110.90近辺の取引です。尚、日経平均午前は700円安で終了しています。

先週までは日本でのクルーズ客船を中心とした新型コロナウイルスの感染拡大が世界の耳目を集めていたためか、日本で震災があっても、北朝鮮が日本方向にミサイルを打っても「有事の円買い」のセオリーがあまりワークしていないように見えました。アジア地区以外での感染拡大がさほどでもなかったせいか、欧米株が大きく崩れていなかったことも、円安要因となっていた可能性があります。

しかし日本の連休中に、イタリア国内で感染が急拡大。6人が死亡し、北部地域で学校や観光地が閉鎖され、周辺国が国境管理に乗り出しかねない事態となったことで、センチメントが急変し、金融市場ではリスク回避の動きが強まりました。
今回はアジア地域のみならず、欧米でもコロナウイルスの直接の影響懸念が広がったことで、米株安、米債券への資金流入による米長期金利の低下、そして危険避難通貨としての円の選好がそろって復活、本日の円高につながった形です。

テクニカルには連休中の下落でドル円は本日110.93にある転換線に絡む動き。ただ、2月上旬に強い抵抗帯だった110.00-30レベルを今のところ割り込んでおらず、逆にサポート帯となっているため、ドル円が軟調に転じたとは断言しにくいところです。本日この後は主要国の株価動向と、ドル円が上記のサポート帯や109.95レベルを上昇中の21日移動平均線を試す動きとなるかに注目です。

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