市場は楽観過ぎるが、リスクはドル高方向に(2/6夕)

6日の東京市場は、ドルが堅調裡。前日記録した直近の戻り高値をさらに更新、一時110円に接近する局面も観測されていた。

市場は楽観過ぎるが、リスクはドル高方向に(2/6夕)

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場は、ドルが堅調裡。前日記録した直近の戻り高値をさらに更新、一時110円に接近する局面も観測されていた。

ドル/円は、109.80円レベルで寄り付いたのち、日中安値である109.70-75円を示現。しかしスグに切り返すと、以降は終日を通しドルは緩やかな右肩上がりをたどっている。日経平均株価が3日続伸、しかも大引けベースで554円もの上昇となったことなどが好感されていたようだ。110円の壁に阻まれたものの、前日のNYに記録した戻り高値を更新するなどドルは堅調裡。16時時点では109.85-90円で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「トランプ氏弾劾裁判」と「新型肺炎」について。
前者は、事前予想通りながら注目された米上院における弾劾裁判で、「トランプ大統領に無罪評決」が示された。なお、評決後にトランプ氏自身が、ツイッターで「でっち上げの弾劾訴追に対する我が国の勝利だ」と歓迎コメントを発したほか、6日にはホワイトハウスで自ら弾劾裁判に関する声明を発表することを明らかにしている。
対する後者は、IMF専務理事やECB総裁から新型肺炎の悪影響が懸念される発言が相次いだほか、ここ数日観測されていた「ワクチン開発進展」などとした複数の報道に対し、世界保健機関(WHO)は「効果があるかは不明」とした公式見解を発表している。また、英 紙FTは「新型肺炎の流行で、中国の液化天然ガス(LNG)需要が急減」する可能性を言及したうえで、「米国からLNGなどを大量に買う米中通商協議の合意が守れるかどうかも危うくなってきた」と指摘するなど、ネガティブファクターも少なくなかったが、市場の反応はいまひとつだった。

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新型肺炎の感染者は国内外で依然として増加しているだけでなく、先で取り上げた英紙FTのような経済面や外交的な停滞などを懸念する論調も観測され始めているものの、株式をはじめとした金融市場は逆に楽観論が支配している。個人的には、なぜそこまでポジティブになれるのか理解に苦しむところなのだが、相場に逆らっても良いことはない。流れは引き続きドル高方向にバイアス。東京市場で抜けられなかった110円レベルを超えれば、年初来高値110.30円を目指す展開が予想されている。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「ウクライナ疑惑(トランプ氏弾劾の動き)」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型肺炎」、「米大統領選」など気掛かりな要因は多数存在している。そうしたなか、引き続きもっとも警戒を要するものは「新型肺炎」絡みの話題だが、フタを開けてみるとむしろ「米ファンダメンタルズ要因」、発表される米経済指標が相場の攪乱要因となっている。基本的には明日の1月米雇用統計待ちとはいえ、本日発表される米経済指標の内容にも一応要注意だ。

テクニカルに見た場合、フィボナッチでは年初来高値110.30円を起点とした直近下げ幅の61.8%戻し109.55円レベルに続き、76.4%戻し109.80-85円も突破するなど、いよいよ次の上値メドは100%戻ししかなくなった。東京市場で抜けられなかった110円レベルを超えれば、年初来高値110.30円がターゲットに。
それに対するドルのサポートは、これまで抵抗だった109.35-40円に位置する移動平均の25日線となる。

週明けに発表されたISM製造業指数を皮切りに、以降、昨日発表された「ADP〜」やISM非製造業指数がこぞって好数字となったことで、このあと発表される米経済指標への関心がさらに高まってきた。本日発表される指標はやや小粒で、通常であればあまり影響が見られない指標だが、前述したような環境下だけに一応注意を払いたい。
なお、ラガルドECB総裁の議会証言やカプラン・ダラス連銀総裁による講演のほか、先で指摘した「トランプ米大統領による弾劾裁判無罪評決について演説」も波乱要因となるかもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.30-110.30円。ドル高・円安方向は、東京市場で超えられなかった110円レベルが最初の抵抗。超えれば、年初来高値110.30円を目指す展開となりそうだ。
対するドル安・円高方向は、これまで抵抗だった移動平均の25日線(109.35-40円)の攻防にまずは注目。割り込めば109円割れも否定出来ないが、その場合でも大崩れする展開は予想しにくい。

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