新型肺炎が依然波乱要因、ドルの上値重そう(1/24夕)

24日の東京市場は、レンジ取引。109円半ば、20ポイントにも達しないなかでの一進一退にとどまり、方向性はほぼうかがえなかった。

新型肺炎が依然波乱要因、ドルの上値重そう(1/24夕)

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24日の東京市場は、レンジ取引。109円半ば、20ポイントにも達しないなかでの一進一退にとどまり、方向性はほぼうかがえなかった。

ドル/円は109.45-50円で寄り付いたものの、積極的な動意に乏しい。中国における被害拡大が懸念される新型肺炎への警戒感は依然として根強いが、当の中国だけでなく韓国、台湾などが旧正月で休場となったこともあってか、為替市場の売買は低調だった。終日を通し、109.40-60円という20ポイントにも満たないレンジ取引に終始している。16時時点では109.50-55円で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型肺炎」と「一部中銀の為替対応」について。
前者については、2日続けて緊急委員会を開催したWHOだったが、その結論は「緊急事態宣言せず」。ただ被害は拡大しており、日本でも都内男性への感染が確認されたと報じられている。そうしたなか、米疾病対策センターは中国・武漢への渡航危険度を「最高レベル」に引き上げると同時に、米国民に「不要不急のあらゆる渡航を見合わせる」よう呼び掛けていた。
対する後者は、一部中銀による為替介入をめぐる発言などが思惑を呼ぶ。たとえば日経新聞は、「トルコ財務相が通貨リラ安定のため、国営銀行を通じた為替介入を継続する考えも示唆した」と報じるなか、今月13日に発表された米為替報告書で新たに「監視リスト」入りされたスイスの中銀総裁が「我々は為替相場を操作していない」と否定したうえで、「通貨フランに新たな上限設定は検討しない」と述べていたという。

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中国を中心とした旧正月がいよいよはじまったが、今年については「新型肺炎」に関する警戒感の方が強く、感染の拡大を懸念する声が少なくない。実際、日本国内で確認された感染者の男性は中国からの旅行者だ。被害のさらなる広がりなどが確認されれば、為替や株式市場に対する影響も否定出来ず、相場の波乱要因となりかねない。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「ウクライナ疑惑(トランプ氏弾劾の動き)」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型肺炎」など注意すべき要因は目白押し。そうしたなか、目先で注視されているのは「新型肺炎」と「ウクライナ疑惑」、そして「英国情勢」か。うち「英国情勢」については、エリザベス女王が裁可しEU離脱法が昨日成立。今月末の離脱に必要な実質的手続きが完了するなか、ここ最近は米英やEUと英国などによる貿易絡みの話題が多くなっている。離脱をめぐる動きが、次のステージに移行している感もあり、動静には要注意だろう。

テクニカルに見た場合、昨日109.75円レベルのレンジ下限を割り込み、一時109.27円まで続落するも、そののち小戻しての推移となっている。終値ベースでは、移動平均の25日線が位置する109.35-40円も辛うじて回復した。
ただ、リスクは引き続き下方向にバイアスが掛かり、まずは昨日安値をめぐる攻防に注目。下回ると109円前後、108円半ばなどがターゲットに。

一方本日は、1月の製造業PMIなどの米経済指標が発表される予定となっている。昨日発表された「カンザスシティ連銀〜」は予想を上回ったものの、数値自体は決して良いものではなかっただけに、引き続き米経済指標に対する関心は高いものがありそうだ。本日発表の指標内容にも要注意。
そのほか、米要人による講演はとくに予定されていないが、欧英要人による発言機会は幾つか予定されている。それらにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.00-110.00円。ドル高・円安方向は、これまでのドルサポートだった109.75円レベルの攻防にまずは注視。超えれば110円台回復も否定出来ない。
対するドル安・円高方向は、昨日安値109.27円が最初のサポート。割り込むと109円前後、108円半ばなどがターゲットに。また、NYクローズで25日線を上回れるか否か、本日終値を注視している向きも多いようだ。

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