過去半月のレンジ下限割り込む、ドル続落も(12/30夕)

週明け30日の東京市場は、ドルが弱含み。過去半月程度下支えしていたレンジ下限109.20円を下回っての推移となっている。

過去半月のレンジ下限割り込む、ドル続落も(12/30夕)

過去半月のレンジ下限割り込む、ドル続落も

<< 東京市場の動き >>

週明け30日の東京市場は、ドルが弱含み。過去半月程度下支えしていたレンジ下限109.20円を下回っての推移となっている。

先週末には、引き続き「香港でデモ実施、10人以上が逮捕される」といった報道が観測されたほか、「クリスマスプレゼント」が依然として警戒される北朝鮮情勢について、党中央委員会総会が開催され、金委員長が「積極的かつ攻撃的な措置をとる必要性を訴えた」と伝えられる状況下、週明けの為替市場がオープンしている。
ドル/円は109.40円前後と、前週のNYクローズと大差ないレベルで寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。109.30-45円といったレンジで底堅さもうかがえたが、割り込むと、そのままズルズルと過去半月ほどドルの下値を支えてきた109.20円レベルも下回り、109.05-10円まで一時下落している。16時時点でも、ドルは安値圏である109.15円前後で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「米国情勢」について。
前者は、前述したように「クリスマスプレゼント」に対する警戒感が引き続き根強いなか、ABCテレビはオブライエン米大統領補佐官が「北朝鮮が挑発行動に出れば、米国は適切な対処を取る」と語ったとし、臨戦態勢を維持している旨を示唆。そうしたなか、北朝鮮では28日から党中央委員会総会が連日開催されているとされ、このあと米国との非核化交渉やミサイル開発について、新たな方針が示されるのかを注視している向きも少なくない。
それに対して後者は、トランプ米大統領が先週から冬休みに入っているものの、伝えられる発言や行動が市場で話題となっていた。一例を挙げると、「プーチン大統領と電話会談を行い、テロ対策での連携継続で合意」、自身のツイッターに「ウクライナ疑惑の内部告発者の実名とみられる情報をリツイート、これが法律違反にあたるとの批判相次ぐ」、「ポンペオ国務長官の上院選出馬に備え、次期長官の候補者リストの検討に入った」−−などとなる。

<< 欧米市場の見通し >>

東京勢は年末・年始の休暇に入る勢が多い反面、欧米勢はクリスマス休暇が明け、マーケットへと本格的に戻り始めている。つまり、日本人の感覚としてはまだ2019年だが、欧米筋にとっては実質2020年相場が始まった感があり、そうした状況下、ドル/円がザラ場ベースとは言え過去2週間ほどのレンジ下限109.20円を下回ってきたことは非常に興味深い。もちろん、いわゆる「ダマシ」の可能性なども否定出来ないものの、このあとドルが続落し、「しっかり」とレンジを下放れる展開にも要注意だ。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など注意を要する案件は数多い。そうしたなか、市場でとくに警戒されているものが「北朝鮮情勢」と「米株の動き」。後者については、NYダウが先週末にまたもや史上最高値を更新、ザラ場ベースでは初の28700ドル台も示現している。NYダウなど米株の堅調さが、対円におけるドル高を支援していることに間違いはないため、さらなる続伸をたどるのか否か、動静をしっかりと見極めたい。

テクニカルに見た場合、過去半月程度続いていた109.20-70円という50ポイント程度のレンジを本日東京時間に下回ってきた。また、しっかりと割り込んできたわけではないが、ドル安リスクを感じさせる動きで注意を払いたい。ドルの続落にも一応要注意。
ちなみに、そんなドルの次の下値メドは移動平均の200日線が位置する108.70-80円か。ただ、ドルが大きく崩れるイメージは取り敢えず乏しい。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など注意を要する案件は数多い。そうしたなか、市場でとくに警戒されているものが「北朝鮮情勢」と「米株の動き」。後者については、NYダウが先週末にまたもや史上最高値を更新、ザラ場ベースでは初の28700ドル台も示現している。NYダウなど米株の堅調さが、対円におけるドル高を支援していることに間違いはないため、さらなる続伸をたどるのか否か、動静をしっかりと見極めたい。

テクニカルに見た場合、過去半月程度続いていた109.20-70円という50ポイント程度のレンジを本日東京時間に下回ってきた。また、しっかりと割り込んできたわけではないが、ドル安リスクを感じさせる動きで注意を払いたい。ドルの続落にも一応要注意。
ちなみに、そんなドルの次の下値メドは移動平均の200日線が位置する108.70-80円か。ただ、ドルが大きく崩れるイメージは取り敢えず乏しい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.60-109.60円。ドル高・円安方向は、本日東京高値にあたる109円半ばをめぐる攻防にまずは注視。上抜ければ月間高値にあたる109.73円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値にあたる109.05-10円が最初のサポート。割り込むようだと200日線が意識されそうだが、テクニカルとは裏腹に109円前後がかなり底堅く、下回ってしまうと予想以上の深押しが入ると予想される声も聞かれていた。(了)


*注;年末・年始のレポートですが、1月1日の「日報」のみ、お休みします。12月31日、1月2日、3日の「日報」はすべて発行します。よろしくお願いいたします。

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