ドル円、株高を背景に上昇するも、またしても109.70付近の抵抗帯が続伸を阻む展開
海外時間の為替概況
26日(木)の外国為替市場でドル円は上昇。英国やドイツ、カナダやスイスはボクシング・デーで引き続き休場となったものの、シンガポール勢や米国勢が戻ってきたことで動意が戻り、ドル円は株高を受けたリスク選好ムードを背景に、米国時間正午にかけて、高値109.68まで上値を伸ばしました。しかし、109.70近辺に控える強力な抵抗帯(レジスタンス)に続伸を阻まれると、好調な米7年債入札を受けた米長期金利低下→ドル売りの流れも重石となり、引けにかけてドル円は反落。本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、109.64近辺で推移しております。尚、新規失業保険申請件数(結果22.2万件、予想22.0万件、前回23.5万件)は前回より改善を示しつつも、市場予想を上回る冴えない結果となりました。
ユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。欧州勢参入後に安値1.1082まで下落するも、一目均衡表基準線が下支えとなると、リスク選好ムードを受けたユーロ円の買い→ユーロ買いの流れが支援材料となり、引けにかけて、約1週間ぶり高値となる1.1109まで上昇しました。
ドル円のテクニカル分析
昨日は一時109.68まで上値を伸ばすも、またしても109.70近辺に控えるレジスタンス(12/2高値109.73、12/13高値109.71、12/19高値109.67)に続伸を阻まれる結果となりました。テクニカル的に見て、「上値の重さ」が意識されるチャート形状となっております。同水準を突破できれば、約7ヶ月ぶり高値となる心理的節目110円台回復が視野に入りますが、同水準を突破できない場合は、改めて109.70近辺の上値の重さが意識されることから、反落リスクが高まる危険性が警戒されます。
ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策の方向性の違いや、Aトランプ米大統領の弾劾リスク、Bトランプ米大統領によるFRBへの利下げ圧力(ドル売り誘導)、C冴えない米国ファンダメンタルズ、D世界的な貿易戦争再開リスク(含む米中貿易摩擦の再燃)、E英国を巡る不確実性(英合意なき離脱リスクの再燃)など、ドル売り・円買いを想起させる悪材料が増えつつあります。昨日は株高を背景に、リスク選好の円売りが強まりましたが、具体的な材料に乏しく、持続性には疑問が残ります。
本日はクリスマス休暇明けで大半の国が休場から戻ってくる為、外国為替市場のボラティリティは幾分高まると予想されます。ドル円が109.70付近に控えるレジスタンスを突破できるか否かに注目が集まりそうです。
本日の予想レンジ:109.20ー109.90
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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