海外時間の為替概況
23日(月)の外国為替市場でドル円は小幅に下落。米中リスク後退(リスク選好ムード)を背景に東京時間朝方には一時109.54まで上値を伸ばす場面も見られましたが、先週末金曜日に記録した高値109.53付近で伸び悩むと、その後は、米・11月耐久財受注(結果▲2.0%、予想1.5%)や、米・11月新築住宅販売件数(結果71.9万件、予想73.5万件)の冴えない結果が重石となり、米国時間午後にかけて、安値109.34まで下げ幅を広げました。本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では109.36付近で上値の重い展開が続いております。
一方、ユーロドル相場は小幅に反発。英ポンドの下落(合意なき離脱リスク再燃で英ポンドは約3週間ぶり安値圏へ)に連れる形で欧州時間朝方に安値1.1070まで下げ幅を広げるも、冴えない米経済指標を背景に対主要通貨でドル売りが強まると、米国時間にかけて高値1.1096まで反発しました。本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では1.1094付近で推移するなど、底堅い動きが続いております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、109.70近辺に控えるレジスタンス(12/2高値109.73、12/13高値109.71、12/19高値109.67)と、109.00ー20近辺に控えるサポート(ボリンジャーミッドバンド109.13、一目均衡表転換線109.09、一目均衡表基準線109.01)に挟まれたレンジ相場を形成中です。オシレータ系インジケータも中立レベルで膠着するなど、テクニカル的に見て「方向感を見出しづらい」時間帯の継続が示唆されます。
一方、ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策の方向性の違いや、Aトランプ米大統領の弾劾リスク、Bトランプ米大統領によるFRBへの利下げ圧力、C冴えない米国ファンダメンタルズ、D世界的な貿易戦争再開リスク(含む米中貿易摩擦の再燃)、E英国を巡る不確実性(英合意なき離脱リスクの再燃)など、ドル売り・円買いを想起させる悪材料が増えつつあります。
以上の通り、ドル円は、テクニカル的に「中立シグナル」を見せつつも、ファンダメンタルズ的な弱さが「続伸を阻む」展開が続いております。但し、今週はクリスマス休暇で市場参加者の減少が見込まれることから、週を通して方向感を見出しづらい時間帯が続きそうです(通貨オプション市場でもインプライドボラティリティが過去最低水準で推移するなど、膠着相場が一段と織り込まれつつある状況)。本日よりクリスマス休暇が本格化することもあり、ドル円は狭いレンジ内で膠着すると予想されます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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