ドル円、リスク選好ムード継続で再び上昇。一時直近高値圏に迫る場面も(12/17朝)

16日(月)の外国為替市場でドル円は上昇。

ドル円、リスク選好ムード継続で再び上昇。一時直近高値圏に迫る場面も(12/17朝)

ドル円、リスク選好ムード継続で再び上昇。一時直近高値圏に迫る場面も

海外時間の為替概況

16日(月)の外国為替市場でドル円は上昇。先週末金曜日に、@米中協議が第1段階合意に至ったこと(=米中リスク後退)、A英総選挙で与党保守党が圧勝したこと(=英合意なき離脱リスク後退)、B上記@Aを受けて欧米株が堅調に推移するなど、グローバルにリスク選好ムードが広がったこと(米ダウ平均株価はザラ場で史上最高値更新、米10年債利回りは1.831%から1.892%へ急上昇)、C米・12月NAHB住宅市場指数(結果76、予想70)が1999年6月以来の高水準を記録したこと等が支援材料となり、ドル円は、米国時間正午にかけて、高値109.68まで上昇しました。もっとも、先週末金曜日に記録した直近高値109.71や、12/2に記録した高値109.73を前に伸び悩むと、引けにかけて小反落。本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では109.61近辺で推移しております。

ユーロドル相場は底堅い動き。@ドイツ・12月製造業PMI(結果43.4、予想44.6)や、Aユーロ圏・12月製造業PMI(結果45.9、予想47.3)が市場予想を下回ったことで一時1.1126まで下げ幅を広げるも、BカーニーBOE総裁による「総選挙を経て合意なき離脱リスクは後退した」との発言を受けて英ポンドが上昇すると、連れてユーロドルも底堅さを取り戻す展開となり、米国時間朝方には、高値1.1158まで上昇しました。引けにかけて反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では1.1148近辺で推移しております。

ドル円のテクニカル分析

海外時間のドル円は世界的なリスク選好ムードに下支えされる形で一時109.68まで上昇しました。強い買いシグナルを表す三役好転(ローソク足の一目均衡表雲上限突破、一目均衡表転換線の同基準線上抜け、遅行線のローソク足突破)も出現するなど、テクニカル的にみて「地合の強さ」が意識されるチャート形状となっております。目先は、12/13高値109.71や、12/2高値109.73、5/30高値109.94、心理的節目110.00を試す動きとなりそうです。

ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策の方向性の違いや、Aトランプ米大統領の弾劾リスク、B米国ファンダメンタルズの不冴な結果(※昨日はNAHB住宅市場指数が強かった一方、NY連銀製造業景気指数や、米製造業PMIは市場予想を下回る冴えない結果となった)、C世界的な貿易戦争波及リスクなど、ドル売り・円買いを想起させる潜在的な悪材料はくすぶるものの、D米中対立激化と、E英合意なき離脱といった今年の2大リスク要因が揃って後退したことで、少なくとも年内はリスク選好ムードが続くと考えらえます。

以上の通り、ドル円は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも「更なる上昇」が期待されます。米経済指標(住宅関連指標や、鉱工業生産など)や、米当局者発言(NY連銀ウィリアムズ総裁講演やボストン連銀ローゼングレン総裁講演など)、トランプ米大統領弾劾を巡るヘッドラインや、米中及び英国を巡る続報を睨みながらも、ドル円は上値余地を探る展開となりそうです。

本日の予想レンジ:109.20ー110.00

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ドル円日足

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