ドル円 FOMCにらみつつ108円台での往来相場継続か(12/10夕)

10日の東京市場は、引き続き凪相場。108円半ばから後半の20ポイント足らずのレンジ取引をたどっている。いまだ方向性はうかがえない。

ドル円 FOMCにらみつつ108円台での往来相場継続か(12/10夕)

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10日の東京市場は、引き続き凪相場。108円半ばから後半の20ポイント足らずのレンジ取引をたどっている。いまだ方向性はうかがえない。

ドル/円は108.55円前後で寄り付いたものの、本日も積極的な動意に乏しい。108.50-70円程度、20ポイントにとどかない非常に狭いレンジ内での揉み合いとなった。日米株価や金利の動きをにらみつつも、決め手に欠き、売買はほぼ手控えられている。16時時点では108.60-65円で推移、欧米市場を迎えたが、明日のNY市場でFOMCの結果発表が行われることで、「嵐の前の静けさ」と期待を抱く声も聞かれる。


材料的に注視されていたものは、「米中情勢」と「北朝鮮情勢」について。
前者のうち「通商協議」については、トランプ米大統領が「対中交渉はうまくいっている」、米農務長官も「対中関税が発動されると思わない」と発言。また、中国商務省も「できるだけ早期に双方が納得する合意を得られることを期待する」と発表、楽観的なムードが全体的には優勢か。しかし一方、中国政府は米国によるウイグル自治への干渉を批判したうえで、実態を詳述した衝撃的な内容の政府文書が流出した「住民訓練」についての続行を明言していた。

それに対して後者は、北朝鮮の金英哲党副委員長が、トランプ米大統領による「敵対的な行動を取れば、あまりに多くのものを失う」との警告に対し、「我々はこれ以上失うものなどない」と反論したほか、朝鮮労働党で国際関係を統括する李副委員長は「年末に下される我々の最終判断は国務委員長が行うことになる」として、金朝鮮労働党委員長が年末までに何らかの方針を決めると明らかにしている。なお、そうしたなかマーケットの一部では先日、北朝鮮から聞かれた「クリスマスプレゼント」について、ヒョッとすると大陸間弾道弾(ICBM)の発射ではないか、との話も取り沙汰されたという。

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108.40-109.00円という、わずか60ポイント程度のレンジ相場もすでに1週間近くになる。そのレンジを上下どちらに放れるのかが次の方向性を占うポイントとなりそうで、上抜けた場合には109.20円レベル、そして109.73円がターゲットとなる反面、割り込んだ場合には11月14日安値の108.23円さらには11月安値の107.89円が意識されそうだ。ただ、明日のFOMC結果発表をはじめ、週末にかけての重要なイベントが連続することで、本日はこのあとの欧米時間も基本的にはレンジ取引を予想する向きが少なくない。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など気になる継続案件が目白押し。いずれも注意を要するが、なかでもということでは「米金融政策」と「英国情勢」、そして「米中情勢」の3つが注視されている。ただ、それ以外では「北朝鮮情勢」がジワリと存在感を高めているのが気掛かり。金融市場も徐々にクリスマスムードが高まりつつあるものの、北によるミサイル発射などがそれらをすべてぶち壊しにする可能性も否定出来ない。

テクニカルに見た場合、過去1週間ほどは108.40-109.00円というおよそ60ポイント程度のレンジ取引。当然、明確な方向性は乏しいが、敢えてリスクを指摘すれば下方向という感も。とは言え、前記したレンジ下限の108.40円、そして11月14日安値の108.23円などをしっかり下回ってからの参入でも遅くはなさそう。まずは、レンジ放れの方向性とタイミングをしっかりと見極めたい。

これから7-9月期の非農業部門労働生産性改定値といった米経済指標が幾つか発表されるが、市場の関心はさほど高くない。基本的に影響は限られそうだ。市場の関心は明日のFOMCの結果発表とFRB議長の記者会見に集中しており、目先は引き続き動きにくそうな雰囲気がうかがえる。
ただ、米財務省による5年債の入札、そしてワシントンで実施される米露外相会談の行方には一応注意しておきたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.20-108.90円。ドル高・円安方向は、先週末の米雇用統計発表前後に記録した高値108.90円前後が最初の抵抗。超えても109円台にしっかりと定着するのは目先難しそうだ。
対するドル安・円高方向は、先週安値108.43円を割り込めるか否かにまずは注目。下回った場合には11月14日安値の108.23円がターゲットに。

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