ドル円、109円台半ばを突破。約半年ぶり高値圏へ
海外時間の為替概況
27日(水)の外国為替市場でドル円は上昇。@米中協議の進展期待や、Aリスク選好ムードを背景とした米主要株価指数及び米長期金利の上昇、B米・10月耐久財受注(結果0.6%、予想▲0.8%)や、米・第3四半期GDP改定値(結果2.1%、予想1.9%)の良好な結果が支援材料となり、米国時間午後にかけては、5/31以来、約半年ぶり高値109.59まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4時35分現在)でも高値圏での推移を続けております。
一方、ユーロドル相場は軟調推移が継続。@米中協議の進展期待や、A良好な米経済指標、B上記@Aを受けた「ドル買い」の流れが重石となり、米国時間には11/14以来、約2週間ぶり安値となる1.0992まで下落しました。もっとも、1.10割れでは押し目買い意欲も根強く、下げ渋ると、引けにかけて小反発。本稿執筆時点(日本時間4時35分現在)では1.1002近辺で推移しております。ユーロそのものに主体性は見られず、米ドル主導の動きが続いております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は米国時間午後にかけて直近高値(11/7高値109.50、11/8高値109.48)を突破し、一時109.59まで上値を伸ばしました。テクニカル的に見て「底堅さ」が意識されるチャート形状となっております。次の上値目処としては、5/30高値109.94や、5/24以来となる心理的節目110円台乗せが視野に入ります。
もっとも、ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策の方向性の違いや、Aトランプ米大統領の弾劾リスク、B米経済の先行き不透明感(良好な経済指標に反応するムードが強まっているが、出てくる数字は強弱まちまち。昨日も耐久財受注や米GDPが市場予想を上回った一方、住宅販売保留指数やシカゴ購買部協会景気指数、PCEデフレータ等は冴えなかった)、C米中協議を巡る先行き不安(含むトランプ米大統領による香港人権法案への署名)など、ドル安・円高に繋がり易い材料が多い状況です。
以上の通り、ドル円はテクニカル主導で「堅調な動き」が見られるものの、ファンダメンタルズ的な「弱さ」が続伸を阻む展開が予想されます。米中報道はこれまでも二転三転しており、突如ネガティブなニュースが飛び出す可能性も警戒されます(積極的に上値を追いづらい展開)。本日アジア時間は米中を巡るヘッドラインを睨みながらも、やや「伸び悩む」展開を予想いたします。尚、本日は米感謝祭で米国市場は休場となります
本日の予想レンジ:109.15ー109.85
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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