(1)11月NY連銀製造業景況指数
(今回発表予想)2019年11月15日10時現在予想(日本時間2019年11月15日22時30分発表)
10月のNY連銀製造業景況指数は予想を上回る数値となりましたが、下のチャート(1)をみても依然として下降トレンドを辿っています。下降は2017年10月の高値から現在まで、既に2年以上経過していますが今年6月のマイナスで底値を打ったのかどうかは今後の数値次第になっています。
ただ、それ以前の下降トレンド2回(○印起点)と比較すると、2010年4月高値からは2011年11月まで19ヶ月、2014年9月高値からは2016年10月まで25ヶ月となっており、過去のパターンからは今年6月が底であった可能性はあります。
今後下降トレンドを破って回復するのか注目されます。
(1)NY連銀製造業景況指数(青)と移動平均(オレンジ)黒より右は今回予想
また、下のチャート(2)はISM製造業景況指数とNY連銀製造業景況指数の3ヶ月移動平均線を比較しています。NY連銀指数がボラタイルなので移動平均にしています。月々若干の振れはありますが、ほぼ正の相関です。
ISM製造業指数(青のライン)は相変わらずマイナスで推移していますが、NY連銀指数は若干横這い傾向になっています。ISMがNY連銀指数に倣っていくのか注目されます。現状では景気の底か、単なる踊り場に来ているのか、もし前者ならばFRB議長の議会証言に沿った動きとなり、後者なら引き続き追加緩和が議論に乗りそうです。
(2)ISM製造業景況指数とNY連銀製造業景況指数の移動平均線
(NY連銀製造業景況指数は11月予想値を加味した移動平均線)
10月鉱工業生産指数
(今回予想)2019年11月15日10時現在(日本時間2019年11月15日23時15分発表)
NY連銀製造業景況指数の発表された45分後に米国の10月鉱工業生産指数が発表されます。
この数値はFRBが公表し、各地区の細かい数値も発表されます。また同時刻に設備稼働率も公表されます。
前回9月は予想▼0.2%に対して一段と悪い▼0.4%となりました。10月の予想も▼0.4%と非常に悪い数値になっています。また、同時に発表される設備稼働率も下がっており、製造業の実態はかなり悪くなってきています。
鉱工業生産とNY連銀製造業景況指数(黒より右側が今日の発表値予想)
チャートはNY連銀製造業景況指数(以下NY)と鉱工業生産指数(以下IP)を合わせたチャートです。NYは今日11月分が発表されますが若干回復予想で、オレンジ色のIPは下落基調になっています。
この2つの指標は相関性が比較的高く、NYは先行指標ですので、IPは追随する可能性高く、まだ実態の製造業面では回復が遅れる可能性があります。しかしながら、NYが改善傾向を辿ると、時間経過でIPも改善する可能性が見えてきます。
(2019年11月15日12:34、1ユーロ=1.1026ドル、1ドル=108円61銭)
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