米中協議の楽観論優勢、ドル円はドル高傾向も継続か(11/8夕)

8日の東京市場は、揉み合い。底堅いものの上値も重く、109円台前半で次の方向性を探る動きとなった。

米中協議の楽観論優勢、ドル円はドル高傾向も継続か(11/8夕)

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8日の東京市場は、揉み合い。底堅いものの上値も重く、109円台前半で次の方向性を探る動きとなった。

ドル/円は109.30円前後で寄り付いたものの、基本的にはレンジ取引。前日の欧米時間に109円台にしっかりと乗せてきたことで続伸が期待されたものの、結局は109.15-40円といったレンジ内での一進一退に終始している。日経平均株価は4日続伸となった一方、NYダウ先物は50ドル程度の小幅安となったことが続伸の足かせになっていた面もあった。16時時点、ドル/円は109.25-30円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「イラン情勢」と「米中通商問題」について。
前者は、「イランがIAEA査察官の核施設立ち入り拒否」や嫌がらせとみられる「査察官を一時拘束」といったニュースが伝えられるなか、イラン原子力庁は核合意で認められていない中部フォルドゥの地下核施設でのウラン濃縮活動を再開したと発表している。一連の事態について、ポンペオ米国務長官から「イランのウラン濃縮再開が懸念を高めており、イラン政府に対する圧力を強化すべき」との発言が聞かれていた。
それに対して後者は、状況が二転三転する猫の目商状。昨日の本稿執筆後、ロンドン時間の早朝に「米中、段階的な関税撤回に合意」とのニュースが伝わると、ドル/円相場もドルが急騰した。超えられそうで越えられなかった109円台にしっかり乗せてきたが、その後はロイターが「対中関税撤回、トランプ政権内部で強い反対に直面。まだ最終的な決定は下されていない」−−などと報じ、一時合意期待が後退している。ただ、今度はブルームバーグが「米ホワイトハウスは中国と近く合意に達することを楽観視している」と指摘し、再び楽観論が優勢に。

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市場は米中情勢に一喜一憂。報道や要人発言などに振り回される展開をたどっているが、ここ数日を見ると「合意期待高まる=ドル買い」ではあるものの、「合意期待後退=ドル売り」にはあまり結びついていない印象だ。つまりマーケットは、米中通商協議について、ポジティブなニュースにしか反応しなくなっているのかもしれない。とするなら、テクニカル面なども含めてリスクはドル高。110円に向けたドル続伸にも注意を払いたい。

材料的に見た場合、「米貿易問題」、「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」、「トルコ・シリア情勢」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」−−に加え、一時下火になっていた「イラン情勢」も再び懸念要因として取り沙汰されている。そうしたなか、とくに注意すべきなのは引き続き「米中情勢」と「米ファンダメンタルズ」。前者については、先で指摘したように、報道などをみると必ずしも強気一辺倒とは言えないように思う。たとえば、ナバロ米大統領補佐官から「現時点で『第1段階』の合意条件として関税撤廃を含めることはない」とのコメントも聞かれているのだが市場の反応は明らかに鈍い。参加者の多くは都合の良い部分だけをチョイスし、楽観論が優勢という状況になっているようだ。こうなると、行きつくところまで行くしかないのだろう。

テクニカルに見た場合、直近だけで2度失敗に終わった8月高値109.32円超えは3度目で成功。また、移動平均の200日線(109.00-05円)もNYクローズで今度は「しっかり」と抜けてきた感がある。リスクはドル高方向にバイアス。
ちなみに、今年の年初来高値112.40円を起点とした大きな下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しは109.35円レベルで、76.4%戻しは110円半ばとなる。また110円レベルも心理抵抗として意識されそうだ。

一方、11月のミシガン大学消費者信頼感指数速報が発表される予定となっており、まずはそちらに注意。また、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁の講演などにも注意を払いたい。
そのほか決まった予定はないものの、「英国情勢」や「イラン情勢」あるいは「米中通商協議」に関する発言や報道などにより、相場が一喜一憂する可能性はある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.80-109.70円。ドル高・円安方向は、昨日NY高値の109.49円が最初の抵抗。抜ければ110円がターゲットとなり、ドルは大台に向けた続伸も。
対するドル安・円高方向は、昨日まで抵抗だった移動平均の200日線(109.00-05円)をめぐる攻防にまずは注視。割り込めば、昨日安値108.65円がターゲットに。

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