ドル高リスク高いが、目先は揉み合いも(10/14夕)

週明け14日の東京市場は、終わってみれば「行って来い」。一時ドルが買い進まれるも続かなかった。寄り付きレベル近くへと押し戻されている。

ドル高リスク高いが、目先は揉み合いも(10/14夕)

ドル高リスク高いが、目先は揉み合いも

<< 東京市場の動き >>

週明け14日の東京市場は、終わってみれば「行って来い」。一時ドルが買い進まれるも続かなかった。寄り付きレベル近くへと押し戻されている。

先週末、閣僚級協議において米中貿易協議が部分合意、それを受けてトランプ氏は15日に予定していた対中関税引き上げ先送りを発表。一方、EUは英国と協議を行い、ブレグジット期限が月末に迫るなか、離脱協定案をめぐる合意に向けて今後数日踏み込んだ話し合いを行うことで合意している。
そうした状況下、週明けの為替市場がオープン。ドル/円は先週末のNYクローズと大差ない108.30-35円で寄り付いたのち、東京が休場となるなかドルがじり高に推移、108.50-55円まで小幅に値を上げた。しかし、ドル買いは続かず、高値を示現後軟落。108.20円レベルまで下落する「行って来い」の展開に。16時時点では108.25-30円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易協議」と「ウクライナ疑惑」について。
前者は、米中貿易協議が部分合意したことについて、米国サイドは財務長官が「一生懸命取り組むともに、成立させると確信」などと発言。中国サイドも、新華社が「米中、最終的な通商合意の成立に向け努力することで一致」と進展を強調していた。しかし、そののちトランプ氏から「中国は大量の米農産品をすぐに買い始めるべき。今後3-4週間かかる署名まで待てない」とした、やや気掛かりな発言も聞かれている。

対して後者は、「トランプ氏の弾劾調査」に関し、今年5月に突如解任された前駐ウクライナ米大使が非公開の宣誓証言で、解任がトランプ氏の意向だったと明らかにし、物議を醸す。また、米紙による「NY連邦検察がトランプ氏の顧問弁護士であるジュリアーニ元NY市長の捜査に乗り出した」、ロイターからは「ソンドランドEU大使が17日に、トランプ氏の弾劾調査を主導する下院委員会の召喚状に応じ、証言する見通しになった」−−などとする報道が観測されるなど、トランプ包囲網が徐々に狭まっている感を否めない。

<< 欧米市場の見通し >>

先週末に過去1ヵ月程度ドルの上値を阻んできた108円半ばを一時超えたものの、「しっかり抜けた」とは言えず。実際、本日のアジア時間も108円前半、108.20-55円といった値動きだった。リスクという意味では上方向にバイアスが掛かるが、やや悩ましい面も残っている。しっかり抜ければ、当然次のターゲットは109円レベル、そして8月高値の109.32円ということになろうが、いま少し状況を見極めたい。

材料的に見た場合、「北朝鮮情勢」や「イラン・サウジ情勢」、「英国情勢」、「米貿易問題」、「米金融政策」のほか「トランプ氏のウクライナ疑惑」、そして「トルコ情勢」にも要注意だ。それぞれ気になるところはあるものの、ごく目先ということであれば、「米中貿易問題」と「英国情勢」か。前者は、基本的に好感されておりドル高の支援要因ながら、完全合意でなかったうえ、前述したようにトランプ氏から購入を急かすコメントも聞かれている。こうした動きが中国側の気分を害すれば、対立が再燃する可能性も否定出来ない。対して後者は、17-18日のEU首脳会議をメインにして、今週中に英国情勢はヤマ場を迎えるとの見方が有力だ。なお、一部報道では英とEUは14日にも協議を行い、15日に英国を除く27ヵ国の加盟国に状況が説明されるという。

テクニカルに見た場合、過去1ヵ月程度推移しているレンジの上限108.50円を一時超えたが、NYクローズではわずかに押し戻された。「しっかり抜けた」とは言えず、ドル高基調にも不安はくすぶる。とは言え、下値はだいぶ堅そうであることから、従来のレンジをやや拡大させた新レンジを形成、そのなかでの一進一退をたどる可能性もありそうだ。いずれにしても、まずは108円半ばをクリアに越えていけるか否かが注視されている。

一方、材料的に見た場合、本日は東京の休場に続きカナダも休場。また、NYもコロンブスデーで債券市場が休場となることもあり、目立った経済指標の発表などは予定されていない。北米市場が実質休場になるうえ、新規材料難でやや動きにくそうな雰囲気。
ただ、先でも指摘したように「英とEUは14日にも延長協議を行う」とされるなど、英国を中心とした欧州ファクターには要注意。ポンドが相場の波乱要因となりかねないかもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、107.80-108.60円。ドル高・円安方向は、先週末に本日東京で記録した高値108.60-65円が最初の抵抗。上抜ければ複数のテクニカルポイントにあたる109円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、これまで抵抗だった108円レベルをめぐる攻防にまずは注目。割り込んだ場合には、移動平均25日線が位置する107.70-80円が意識されそうだが、テクニカルポイントは数多く、かなり底堅いイメージだ。(了)

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