<< 東京市場の動き >>
18日の東京市場は、おおむね揉み合い。108円前半のわずか20ポイント程度のレンジ取引で、明確な方向性はうかがえなかった。
ドル/円相場は108.10円前後で寄り付いたものの、NY時間に注目の米FOMCによる政策金利発表が予定されていることもあってか動意薄。時間外で取引されているNYダウ先物などの動きをにらみつつも、レンジ取引から抜け出せず、結局東京時間の値幅はわずか20ポイント程度だった。16時時点では108.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか韓国ウォンは本日も冴えず。ドル/ウォンは早朝の1187ウォン台から、1192ウォン台へと一時ジャンプアップする局面も観測されていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「サウジ情勢」と「米貿易問題」について。
前者については、トランプ米政権がサウジアラビアの石油施設攻撃に関与した疑いのあるイランに対して報復措置をとるなど強硬姿勢を打ち出す反面、イランの最高指導者は「米国と交渉することはない」と発言。両国間の緊張感が一段と高まるなか、ロイターが「サウジの原油生産が予想よりも早く通常状態に戻る見通し」と報じ、原油先物WTIが62ドル台から58ドル台へと一時急落となった。
ただ、その一方、「米国とサウジ当局は調査の結果、イラクとの国境に近いイランの基地から行われた可能性が『極めて高い』判断」などといった報道も引き続き観測されている。
それに対して後者は、暫定的な合意となった日米について「25日に両国首脳が会談したしたうえで署名の見通し」とした追加報道が観測されるなか、ペンス米副大統領はメキシコ、カナダとの新NAFTAに関し「年内議会承認を楽観している」と指摘していた。
また、米中に対してはトランプ大統領が、「来年の米大統領選挙前、もしくは選挙の翌日に合意が得られる」との見通しを示したという。
<< 欧米市場の見通し >>
さすがに上昇スピードが鈍ってきた感は否めないが、それでも昨日一時直近の戻り高値を更新するなど、ドル高基調そのものに変化はみられない。ドル高の懸念要因となっていた「サウジの石油施設攻撃」報道も、前述したように影響が思ったより軽微にとどまる公算が大きいこともドルの買い戻しを支援しそうだ。昨日記録した戻り高値108.37円を超えれば、9月高値109.32円がうっすらとだが視界内に。
材料的に見た場合、継続案件として「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」、「英国情勢」、「米貿易問題」、「米金融政策」などが注視されるが、「サウジ情勢」も新たな注目材料に加わった。それらすべてが要注意だが、本日ということではやはり「米金融政策」にもっとも注意する必要がありそうだ。ちなみに、市場の事前予想は「25bpの利下げ」で、これだけで終わりとなればむしろドル買いに反応も。ただ、FRB議長が会見で先行き利下げ余地の残存を示唆した場合などは、一転してドル売りが進む可能性も否定できない。
テクニカルに見た場合、昨日レポートした「年初来高値112.40円と8月高値109.32円を結んだ中期の下降トレンドライン」を、昨日NYクローズでも上抜けてきた。その割にドル高が進行していないことは若干気掛かりだが、今後は同ラインをサポートに、ドルは底堅く推移する公算が大きい。
なお、対するドルの抵抗は108円台にも幾つか存在するが、やはり強力なモノといえば8月高値の109.32円。近くに移動平均の200日線も位置するなど、かなり強い抵抗帯か。
一方、材料的に見た場合、8月の住宅着工件数といった米経済指標が発表されるものの、そののちFOMCによる金融政策発表、ならびにFRB議長の会見が予定されており、影響は限られそうだ。
また、FOMCなどの見通しについては前段で指摘したとおりだが、個人的には発表を受けたあとのトランプ米大統領の反応、ツイッターを通したコメントに注目している。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、107.50-108.50円。ドル高・円安方向は、昨日示現したドル高値108.37円をめぐる攻防にまずは注目。しっかり抜ければ109円に接近、さらには8月高値109.32円がターゲットとなる可能性も。
対するドル安・円高方向は、昨日以降一度も割り込んでいない108円レベルが最初の下値メド。割り込んだ場合には、週初安値である107.44円が意識されそうだが、手前にもサポートは大きく、堅いイメージだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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