ドル高リスクは継続、米経済指標発表に注意(9/13夕)

13日の東京市場は、一時ドル高が進むも「行って来い」。108.25円レベルを示現し、直近の戻り高値を更新するも、勢いは続かなかった。

ドル高リスクは継続、米経済指標発表に注意(9/13夕)

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13日の東京市場は、一時ドル高が進むも「行って来い」。108.25円レベルを示現し、直近の戻り高値を更新するも、勢いは続かなかった。

ドル/円相場は108.05円レベルで寄り付いたのち、ドルがじり高に推移。前日比124円高で寄り付いた日経平均株価が上値を拡大、200円高を超える展開となったことなどが好感されていた。直近高値を更新する108.25円レベルを記録したものの、その後は逆にドル売りが優勢に。夕方にかけては、早朝寄り付きレベルをわずかに下回る107.95-00円まで下落、16時時点でも日中のドル最安値圏で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易問題」と「ECB情勢」について。
前者については、引き続きポジティブな見通しが相次ぎドル高の支援要因に。たとえば、そののちホワイトハウスから否定されたが、ブルームバーグが報じた「米は関税先送りで中国との暫定合意を検討」との報道が好感されたほか、中国副首相からの「来週に米中事務レベル会合を開催する」とした発言も協議の進展期待をさらに増長させていたようだ。
それに対して後者は、昨日の欧米時間、ECBの決定や総裁発言をめぐり荒っぽい変動が観測されている。政策金利を据え置くと同時に、QE再開を明らかにしたことが嫌気され、一時ユーロが急落。対円では119円台から117円台まで1円を超える下落となったが、そのあとドラギ総裁が会見で「現段階で可能な限りの緩和策を決定した」と述べたことが、追加金融緩和策は限界に近いとの見方に繋がり、Vの字型のユーロ急反発の原動力に。

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来週17-18日にFOMCを控えていることで、若干米金融政策に関するニュースなども聞かれているが、引き続き市場動意のメインテーマは「米中貿易協議」。そして先でも取り上げたように、ポジティブな見通しが大勢を示している。短期的にはさすがに買われ過ぎの感があるが、勢いも含め、リスクという点ではドル高方向にバイアスが掛かりそうだ。このあと東京高値である108.25円レベルを超えれば、109円に接近するような局面があっても不思議はない。

材料的に見た場合、「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」、「英国情勢」、「米貿易問題」、「米金融政策」などを注視。様々な重要材料があるなか、たびたび指摘しているように、ここ数日は「米中貿易協議」が市場動意の材料になっている。本日も関連報道や発言には要注意だが、FOMCも間近に迫りつつあるなか「米金融政策」への関心がさすがに高まる可能性もありそうだ。発表される米経済指標や、トランプ氏などによる「利下げ圧力」、FRBへの口先介入にも注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する107.60円レベルをいまだ上回って推移するなか、フィボナッチでは8月高値109.32円を起点とした下げ幅の76.4%戻し108.10-15円も一時上抜けてきた。若干遠いが、フィボナッチでは100%戻し、つまり109.32円までの戻りも否定出来ない。また、近いレベルに移動平均の200日線も位置するなど、109円台前半はひとつの戻りメドとして意識されそうだ。

一方、材料的に見た場合、8月の小売売上高や9月のミシガン大学消費者信頼感指数速報という幾つかの米経済指標が発表される予定となっている。米長期金利の動きをみていると、来週FOMCの利下げ期待はやや遠退いている感じがうかがえる。本日発表の指標もそれを後押しできるのか否か、注目だ。
それ以外では、英国情勢を中心とした欧州ファクターにも気掛かりな要因は少なくない。そちらに関するニュースにも要注意で、場合によっては2日続けてユーロが相場変動の牽引役となる可能性もある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、107.50-108.40円。ドル高・円安方向は、本日東京で記録したドル高値108.25円レベルの攻防にまずは注目。抜ければ108.40-50円、そして109円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日NYに示現したドル安値107円半ばが最初の下値メド。ただ、割り込んでも底堅そう。107.20円前後など、下方向のサポートは少なくない。

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