ドル円、PPIの上昇と米中貿易摩擦解消期待で約1ヶ月半ぶり高値圏へ(9/12朝)

11日の海外市場でドル円は続伸。

ドル円、PPIの上昇と米中貿易摩擦解消期待で約1ヶ月半ぶり高値圏へ(9/12朝)

海外時間の為替概況

11日の海外市場でドル円は続伸。@米・8月生産者物価指数(結果1.8%、予想1.7%)及び同コア指数(結果2.3%、2.2%)が市場予想を上回ったことや、A中国が一部の米国製品に対して追加関税適用免除を発表したこと、B上記Aを受けて米株高・米長期金利上昇の流れが強まったことなどが支援材料となり、ドル円は引けにかけて、8/1以来、約1ヶ月半ぶり高値となる107.85まで上昇しました。トランプ米大統領は「FRBは政策金利を0%かそれ以下に引き下げるべき。それを受けて我々は債務の借り換えを行う」「他の国が既にやっていることを認めようとしないのは、馬鹿正直なパウエルFRB議長とFRBだけ」「愚か者共の為に我々は千載一遇のチャンスを失っている」と痛烈なFRB批判を行いましたが、為替市場の反応は限定的となっております。

一方、ユーロドルは急落。1.1060近辺に控えるボリンジャー・ミッドバンドに続伸を阻まれると、本日開催されるECB理事会での根強い追加緩和期待や、米長期金利の上昇を背景としたドル高地合いが重石となり、米国時間には約1週間ぶり安値となる1.0985まで下げ幅を広げました。もっとも、1.10割れの水準では押し目買い意欲も根強く、下げ渋ると、引けにかけて再び反発。結局1.1010近辺でのクローズとなっております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、107円ミドルのレジスタンスをクリアに突破すると、107円台後半まで上昇しました。@トレンドの方向性を示唆するボリンジャー・ミッドバンドを6営業日連続で上回っていること、A強い上昇トレンドを示唆するバンドウォーク(上限)が発生していること、B8/12安値(105.05)と8/26安値(104.45)を起点とするダブルボトムの上放れが完成したこと、C強い買いシグナルを表す一目均衡表・三役好転が出現したことなどを考慮すれば、ドル円はテクニカル的にみて「更なる上昇」が期待されます。但し、本稿執筆時点では、90日移動平均線(107.86)の突破には至っておらず、同水準に続伸を阻まれる可能性もあります。また108円ちょうどといった心理的節目を前に一旦戻り売りが強まる可能性もあり、ここからの上値は追いには注意が必要でしょう。

ファンダメンタルズ的には、先週発表されたISM製造業景況指数や非農業部門雇用者数が冴えなかった一方、ISM非製造業景況指数や生産者物価指数は強めの数字が示されました。また、パウエルFRB議長は9/6のスイスでの講演にて、25bpの追加利下げを滲ませつつも、50bpの利下げを示唆する発言は行いませんでした。この結果、50bpの大幅利下げの可能性はほぼ無くなり、過度に織り込まれた追加利下げ期待の修正→米長期金利上昇→ドル買いの流れが強まりました(米10年債利回りは9/3のボトム1.429%からわずか7営業日で1.751%まで急上昇)。

但し、上述の通り、トランプ米大統領はFRB批判を再開させております。また、急ピッチでポジション調整が進んだ後なだけに、イベントを前にした反落リスクも警戒されます。本日発表される米・8月消費者物価指数が市場予想を下回る結果となれば、米長期金利低下→ドル売りの流れが強まる恐れもありそうです。加えて、本日は今週のメインイベントであるECB理事会も予定されております。@預金ファシリティ金利の引き下げ(▲10bp)はほぼ確実視されているものの、A金利階層化の導入(マイナス金利が金融機関に及ぼす悪影響を軽減する目的)や、B長期的な低金利を約束するフォワードガイダンス、C昨年12月に終了した量的緩和の年内再開の発表、Dインフレターゲットの見直しについては、未だに市場でも意見が割れており、ボラティリティの上昇は必至となっております。本日はドル円の反落リスクに警戒が必要でしょう。(本日の予想レンジ:107.00ー108.00)

海外時間の為替概況

ドル円日足

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

2019年の為替相場を予想

FXが初めての方向け特集

円通貨ペア 為替チャート・相場予想

米ドル(USD)

米ドル(USD)相場の焦点
  • ・米景気の先行き見通しと金融政策 ◎
    ・米中貿易戦争をはじめとする米保護主義の拡大懸念◎
    ・トランプ政権の「ロシアゲート」の広がり ◎↓
    ・ドル高の人為的是正の有無 ◎↓
    ・アメリカ第一主義、保護貿易政策への転換の経済への影響波及
    ・減税、インフラ投資等の実効性
米ドル/円 通貨ペア 詳細分析

ユーロ(EUR)

ユーロ(EUR)相場の焦点
  • ・英国EU離脱の今後の展開と影響 ○ 
ユーロ/円 通貨ペア 詳細分析

豪ドル(AUD)

豪ドル(AUD)相場の焦点
  • ・米中貿易摩擦による中国の景気減速懸念◎↓
    ・金融緩和打ち止め観測 ○↑
    ・国内ファンダメンタルズの相対的な安定 ○↑
豪ドル/円 通貨ペア 詳細分析

NZドル(NZD)

NZドル(NZD)相場の焦点
  • ・新政権下の中銀の政策スタンス変化の有無 △↓
    ・米中貿易摩擦による中国の景気減速懸念◎↓
    ・国内の住宅価格の高騰とピークアウト ○↓
NZドル/円 通貨ペア 詳細分析

トルコリラ(TRY)

トルコリラ(TRY)相場の焦点
  • ・エルドアン大統領の経済政策、中銀支配への不安◎↓
    ・政情不安、経済政策への不信による海外資金の流出 ○↓
    ・米国との関係悪化一段落◎↑
トルコリラ/円 通貨ペア 詳細分析

南アフリカランド(ZAR)

南アフリカランド(ZAR)相場の焦点
  • ・米中貿易摩擦で中国景気失速懸念◎↓
    ・ムーディーズによるソブリン格付け引き下げ懸念◎↓
    ・資源価格の下げ止まり ○↑
    ・金価格反発  △↑
南アフリカランド/円 通貨ペア 詳細分析

ライブ株価指数

政策金利表

ページトップへ戻る