海外時間の為替概況
29日の海外市場でドル円は続伸。ポジション調整主導で一時108.43まで下げ幅を広げるも、一目均衡表雲下限にサポートされると、欧州勢参入後に再び反発。月末・FOMCでの大幅利下げ(50bp)観測が後退する中、NY時間には、約2週間ぶりの高値となる108.90まで上伸する展開となりました。もっとも、109円手前では戻り売り意欲も根強く、引けにかけては再び反落。日銀金融政策決定会合(7/30)や、米FOMC(8/1)など重要イベントを前に手控えムードも根強く、結局108.70台まで押し戻されてのクローズとなっております。
一方、ユーロドルは下落後に急反発。次回ECB(9/12)での追加緩和観測を背景に、一時1.1113まで軟化するも、心理的節目1.11を前に押し目買いが広がると、NY時間にかけて急伸する展開となりました。背景には、離脱強硬派のボリス・ジョンソン氏の英首相就任で「合意なき離脱」リスクが高まり、対ポンドでユーロ買いが強まったこと等が挙げられます(ユーロポンドは2017年9月以来の高値を更新)。NY時間にかけて1.1151まで上昇した後、1.1145付近でのクローズとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、先週後半にかけて一目均衡表「雲」下限の突破に成功し、約2ヶ月ぶりに「雲の中」へ突入しました。昨日アジア時間にドル安・円高が進行した局面でも「雲下限」に確りサポートされるなど、テクニカル的に見て、「下落」から「中立」へのトレンド転換が意識されます。とはいえ、本日の日銀金融政策決定会合を皮切りに、今週は米中通商協議や、米FOMC、米ISM製造業景気指数、米雇用統計などの重要イベントが目白押しであり、ここから先はファンダメンタルズ主導の展開が見込まれます。
本日開催される日銀金融政策決定会合は、@展望レポート(経済・物価情勢の展望)で「物価見通し」を引き下げるに留め、A追加緩和などの具体的な措置は見送られると予想されます(=副作用を警戒して追加緩和に踏み込めない)。緩和カードの乏しさが浮き彫りとなることで、ドル円には幾分下押し圧力が加わる可能性があり注意が必要です。とはいえ、重要イベントを前に様子見ムードも根強く、下値余地も限られそうです。108円台半ばから後半でのレンジ相場を予想いたします。(予想レンジ:108.40ー109.00)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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