海外時間の為替概況
18日の海外市場でドル円は続落。良好な米7月フィラデルフィア連銀景況指数(結果21.8、予想5.0、※約1年ぶり高水準)を背景に、ドル円は一時108.02まで上値を伸ばすも、一目均衡表転換線をバックに戻り売りが強まると、その後は、@ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁による「長期の中立金利は0.5%近辺」「FRBは積極的に行動すべき」との発言や、Aトランプ米大統領による「米海軍がイランの無人機を撃墜した」との発言が重石となり、NY時間引けにかけては、6/26以来、約3週間ぶり安値となる107.21まで急落しました。上記@が、「ブラックアウト期間入りギリギリでの米当局者によるハト派的な発言→米大幅利下げ(50bp)観測高進→米長期金利急低下→ドル売り」への連想を強めたことと、上記Aが、「イランを巡る地政学的リスクの高まり→リスク回避の円買い」へ波及したことが、ドル円急落の背景。結局107.30付近でクローズするなど、上値の重さが際立つ1日となりました。
一方、ユーロドルは下落後に急反発。米7月フィラデルフィア連銀景況指数の好結果を受けた「ドル買い」を背景に一時1.1206まで下げ幅を広げるも、1.12を前に押し目買いが強まると、その後は、ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁によるハト派的な発言を受けた「ドル売り」が支援材料となり、NY時間午後にかけてユーロドルは急伸。アジア時間に記録した高値1.1244を突破すると、一時1.1281まで上値を伸ばしました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、結局1.1275近辺でのクローズとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、一目均衡表転換線(108.09)に続伸を阻まれる形で反落に転じると、ボリンジャー・ミッドバンド(107.97)、一目均衡表基準線(107.88)の下抜けにも成功しました。テクニカル的に見て、下落リスクが強まっていると判断できます。事実、通貨オプション市場ではリスクリバーサルが急拡大するなど(円コールオーバーの拡大)、ダウンサイドを織り込む動きが足元で急速に広がりを見せつつあります。今月末のFOMCでの大幅(50bp)利下げ観測や、イランを巡る地政学的リスクなど、ファンダメンタルズ面での不安定さがドル円の上値を抑制している状況です。本日発表されるミシガン大消費者信頼感指数が冴えない結果となれば、心理的節目107円割れや、6/25に記録した直近安値106.78トライも十分視野に入ります。米経済指標の結果や各種ヘッドラインを睨みつつも、昨日同様、ドル安・円高をメインシナリオとして予想いたします。(予想レンジ:106.80ー107.80)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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