来週の為替相場見通し 『市場は月末FOMCでの50bpの利下げを催促。ドル円の続落リスクに警戒』(7/13朝)

週末にかけては、約1週間ぶり安値となる107.81まで下げ幅を広げました。

来週の為替相場見通し 『市場は月末FOMCでの50bpの利下げを催促。ドル円の続落リスクに警戒』(7/13朝)

『市場は月末FOMCでの50bpの利下げを催促。ドル円の続落リスクに警戒』

今週のレビュー(7/8−7/12)

今週のドル円相場は、週初108.44で寄り付いた後、@良好な米雇用統計を受けたドル高の流れや、A半期に一度の議会証言を前にしたポジション調整の動き、BライトハイザーUSTR代表とムニューシン米財務長官が中国の劉鶴副首相と協議したことで米中協議再開への期待感が高まったこと等を背景に、週央にかけて、約1か月半ぶり高値となる109.00まで上値を伸ばしました。

しかし、CパウエルFRB議長が下院金融サービス委員会での議会証言において、「世界的な貿易摩擦のリスクや世界経済の減速懸念に対処するため、必要に応じて行動する」と述べたことや、6月の力強い米雇用統計の結果を踏まえて見通しを変えたか?との質問に対して「変えていない」と回答したこと、DFOMC議事要旨(6月開催分)の中に「多くの当局者が利下げの根拠が強まったと認識している」との記載があったことなどが「ハト派的」と受け止められると、週後半にかけてドル円は急落。心理的節目108.00を割り込み、一時107.86まで下げ幅を広げました。

その後は、E変動の激しい食品とエネルギーを除いた米6月コアCPI(結果+2.1%、予想+2.0%)が市場予想を上回ったことや、F低調な米30年債入札を受けて米長期金利が急上昇したこと、G米主要株価指数が史上最高値を更新し、全般的にリスク選好の動きが強まったこと等が支援材料となり、一時108.61まで値を戻す動きも見られましたが、Hトランプ米大統領が、「(中国が米国産農産物の購入拡大を実行していないことを踏まえて)中国にはがっかりしている」とツイートしたことが米中貿易摩擦の再燃→リスク回避の円買いへと波及すると、Iムニューシン米財務長官による「米債務は9月初めまでに上限に達する可能性」との発言も重石となり、週末にかけては、約1週間ぶり安値となる107.81まで下げ幅を広げました。安値圏でもみ合った後、結局107.92での越週となっております。

今週のユーロドル相場は、週初1.1221で寄り付いた後、@良好な米雇用統計を受けたドル高の流れや、AクーレECB専務理事による「もし必要であれば量的緩和を再開することは可能」との発言が重石となり、翌7/9には、約3週間ぶり安値となる1.1194まで下げ幅を広げました。しかし、一目均衡表雲下限(1.1192)付近で下げ渋ると、ハト派な米議会証言やFOMC議事要旨を受けたドル売りの流れが下支えとなり、週後半にかけては1.1286まで急伸する場面も見られました。米物価指標(米CPI及び米PPI)の上振れを背景に反落に転じるも下値は堅く、結局1.1271近辺での越週となっております。

来週の見通し(7/15−7/19)

ドル円は109円乗せを阻まれる形で反落に転じ、週末にかけては、一目均衡表転換線や、21日移動平均線、ボリンジャー・ミッドバンドを下回る結果となりました。テクニカル的に見て、「上値の重さ」が意識されます。遅行線のローソク足接触、転換線の基準線上抜けを経て、弱い売りシグナルを表す「一目均衡表・三役逆転」は終焉を迎えましたが、来週の動き次第では、「三役逆転の再出現」も視野に入ります。トランプ米大統領のツイートを受けて世界的な貿易戦争リスクが再燃していることや、世界経済を巡る先行き不透明感の高まり、英国情勢の不安定化、イタリア財政悪化問題、米独関係悪化懸念、イランを巡る地政学的リスク、日本とその他各国との金融政策格差の縮小(欧米をはじめ主要中銀がハト派に傾斜する一方、日銀は副作用を警戒して次の一手に踏み込めない状況)などファンダメンタルズ面での不安材料もドル円の上値を抑制すると考えられます。

来週は7/15に発表される米7月ニューヨーク連銀景況指数や中国の第2四半期GDP、7/16の米6月小売売上高、7/18の米7月フィラデルフィア連銀景況指数、7/19の米7月ミシガン大消費者信頼感指数などに注目が集まります。米中の経済指標が市場予想を下回る結果となれば、最高値圏にある株価が反落し、米長期金利の低下も相まってドル円が下げ幅を広げる展開も想定されます。市場では、7月FOMCでの50bpの利下げを催促する動きとなっており、米経済指標への注目度は従来以上に高まると予想されます。来週のドル円相場は、米経済指標の結果を睨みながらも、上値の重い展開が続きそうです。(予想レンジ:107.00ー109.00 )

ユーロドル相場は週半ば以降持ち直しの兆しを見せましたが、90日移動平均線や21日移動平均線、一目均衡表転換線付近で続伸を阻まれる形となりました。ボリンジャー・ミッドバンドを10営業日連続で下回るなど、テクニカル的にみて「上値の重さ」が意識されます。トランプ米大統領による「ユーロ安」批判や、米利下げ観測の高進がユーロ高要因として残るものの、@ECBによる根強い追加緩和観測や、A欧米貿易摩擦を巡る警戒感の高まり、B米独関係の悪化懸念、Cユーロ圏経済及び物価の先行き不透明感、Dイタリアの財政悪化問題、E英国を巡るハードブレグジット懸念など、ファンダメンタルズ面での不安要素を考慮すれば、ユーロドルの上値余地は乏しいと考えられます。

7/16に予定されているドイツ7月ZEW景況感指数が冴えない結果となった場合、「7/25のECB理事会での緩和期待の高進→欧州債利回りの低下→ユーロ売り」の波及経路で、ユーロ売りが再開するシナリオが警戒されます。シカゴIMM通貨先物のユーロポジションを確認すると、わずか1?2 ヶ月前まで過去最高水準だったユーロショートポジションが足元急縮小に転じるなど、(ポジションが軽くなったことで)ユーロショートを再構築し易い環境が生まれつつあります。来週のユーロドル相場は、翌週のECB理事会での追加緩和を織り込む形で上値の重い展開が続くと予想いたします。(ユーロドルの予想レンジ:1.1150−1.1350)

『市場は月末FOMCでの50bpの利下げを催促。ドル円の続落リスクに警戒』

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