FRB議長の証言注視、内容次第で乱高下も(19/7/10夕)

10日の東京市場は、ドルが強保ち合い。結局一度も109円には届かなかったが、108円後半、ドルの高値圏で一進一退の値動きをたどっている。

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FRB議長の証言注視、内容次第で乱高下も(19/7/10夕)

<< 東京市場の動き >>

10日の東京市場は、ドルが強保ち合い。結局一度も109円には届かなかったが、108円後半、ドルの高値圏で一進一退の値動きをたどっている。

ドル/円は108.80-85円で寄り付いたものの、NY時間に重要なイベントを控えていることもあり、売買は総じて手控えムード。ゴトー日ということで、仲値不足観測が台頭したことを材料に、仲値決定にかけて一時わずかにドル高が進行したものの続かず。結局、終日を通したレンジは20ポイントほどにとどまっている。16時時点では108.90-95円で推移、欧米時間を迎えていた。
なお、前日に1.2440ドルレベルまで下落し、一部データ上では年初来安値を更新したとされるポンド/ドルは本日も冴えず。前述安値を更新することはできなかったが、上値も重く、終始低位の揉み合いだった。

一方、材料的に注視されていたものは、「米金融政策」をめぐる動きについて。
昨日NY時間、パウエルFRB議長は会合で挨拶するも「景気や金融政策への言及なし」。しかし、米NEC委員長から「議長解任の試みはない、議長職は安泰」、「これまでの利上げを戻す余地がある」といった発言が聞かれ、物議を醸していた。その後も、アトランタ連銀総裁「FRBは米利下げについて話し合っている」、米紙WSJ「フィラデルフィア連銀総裁、現時点で金利変更は不要と発言」−−など両サイドの意見が観測されたことで、思惑がさらに交錯する結果に。
そのほか単発モノとして、トランプ米大統領「イランが多くの悪事を働いている」、独紙「独仏、次期IMF専務理事へのカーニー氏起用ですでに合意」、「米中閣僚が9日に電話協議、貿易交渉を再開」、英外相「駐米大使問題、トランプ氏の発言は失礼」、米商務長官「中国ファーウェイはなお禁輸対象」、労働新聞「北朝鮮、日本の対韓輸出規制を批判」−−とする発言や報道が観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日NY高値を超え、本日東京時間には109円直前まで迫るも、わずかに届かず。ただ、チャートを素直にみれば、リスクはドル高方向で疑いなく、このあとの欧米時間に109円台へと乗せてくる公算が大きいだろう。ちなみに、そんなドルの次の上値メドは一目均衡表の先行帯の雲の下限が位置する109.30-35円、あるいは年初来高値112.40円を起点とした下げ幅の半値戻しにあたる109.60円レベルなどとなる。さらなるドル高の進行にも要注意。
材料的に見た場合、「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」のほか「米貿易問題」、「米金融政策」など継続案件は依然として多いものの、目先的には「米金融政策」への関心が非常に高い。前述したように、昨日は同じ米地区連銀総裁でも見解の分かれる結果で材料視しにくかったが、本日はパウエルFRB議長そのひとが「半期に一度の議会証言」を行う予定となっている。内容によっては、相場がいよいよ荒っぽい変動をたどることになるかもしれない。

なお、それらとは別に、やや気掛かりなのは昨日ブルームバーグが報じた「米為替介入の可能性、アナリストらは否定できず」−−とのニュース。確かにトランプ氏は先日、「欧州と中国が『為替操作ゲーム』を行っている」としたうえで、「我々も対抗すべき」と述べていた。いまスグにどうこう、という話ではないものの、頭の片隅にとどめておいて損はないように思う。

テクニカル的に見た場合、さすがにドルの上げ足は若干鈍ってきたものの底堅く、109円台乗せをうかがうという基調に変化は見られない。109円をしっかり超えれば109.30-35円や109.60円、110円レベルなどがターゲットとなりそうだ。
それに対するドルのサポートは、108.60-65円や108.30円前後など。いずれにしても、大崩れは予想しにくいイメージ。

一方、材料的に見た場合、発表される米経済指標は5月の卸売売上高ぐらいで、それほど重要な指標は見当たらない。
ただ、6月FOMCの議事録要旨公開に加え、「パウエルFRB議長の議会証言」が実施される見込みとなっている。先週末に良好な米雇用統計が発表されたものの、政治家サイドからは、たとえば米NEC委員長が「直近の雇用統計は堅調だったものの、金融当局は政策金利を引き下げるべき」(6日)と発言するなど圧力も依然として強い。如何なる見解を示すのか、発言内容によって相場が荒れる可能性もある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.40-109.40円。ドル高・円安方向は、引き続き109円手前が最初の抵抗。上抜ければ109.30-35円や109.60円などがターゲットで、それも越えると110円を目指す。
対するドル安・円高方向は、ドルの下値メドはジリジリと切り上がっており、本日は108.50-60円に弱いサポートあり。割り込むと、一目均衡表の転換線が位置する108.25-30円が意識されそうだが、それでもドルは底堅そう。(了)

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