ドル円、米国市場休場で商い閑散。米雇用統計待ちで身動き取れず
海外時間の為替概況
4日の海外市場でドル円は膠着。米雇用統計を前に様子見ムードが強まったことと、米市場休場(独立記念日)で市場参加者に乏しかったことから、1日の値幅がわずか13銭に留まるなど、終始狭いレンジ内での膠着相場が継続しました。
ユーロドルも方向感に欠ける展開。米市場休場で商い閑散となる中、1.12台後半での膠着相場が継続しました。フィンランド中銀レーン総裁が「一段の金融緩和」を示唆したことに加えて、デギンドスECB副総裁も「景気の下支えや物価目標達成に向けて、あらゆる金融政策手段を検討中」との見解を示しましたが、ユーロドルの反応は限定的となりました。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、@ダブルトップからの下放れ、A強い売りシグナルを表す一目均衡表・三役逆転、Bボリンジャーバンドのミッドバンド割れなど、テクニカル的に見て「下落リスク」が意識されます。米中合意や米朝電撃会談といったポジティブサプライズを受けても尚108円台を維持できなかったことで、市場では失望感から「見切り売り」が散見されます。昨日は米市場休場でひとまず下げ渋る動きとなりましたが、上値は重たい印象です。世界的に広がる貿易戦争への懸念や、世界経済の先行き不透明感、英国情勢の不安定化やイタリア財政悪化問題、イランを巡る地政学的リスク、日本とその他各国との金融政策格差の縮小(欧米をはじめ主要中銀がハト派化に方針転換する一方、副作用を警戒して日銀は次の一手に踏み込めない状況)など、ファンダメンタルズ的な弱さもドル円の上値余地を狭めております。米中合意を背景としたポジティブムードは既に終焉しており、市場のテーマは早くも米国ファンダメンタルズに移りました。
一昨日発表された米6月ADP雇用統計(結果10.2万人、予想14.0万人)が冴えない結果となったことで、本日21:30に発表される米雇用統計のネガティブ・サプライズが警戒されており、仮に非農業部門雇用者数(予想16.0万人増)や平均時給(予想0.3%)が市場予想を下回る結果となった場合には、「7月FOMCでの50bpの利下げ観測再燃→米長期金利急低下→ドル売り」の経路で、ドル円が急落する恐れもあります。米雇用統計の結果を睨みつつも、ドル円の下落リスクに注意が必要でしょう。(予想レンジ:106.80ー108.20)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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