ドル円は上下とも攻めにくく、108円台で方向性探る(7/2夕)

2日の東京市場は、レンジ取引。108円前半のわずか20ポイント程度の一進一退だった。

ドル円は上下とも攻めにくく、108円台で方向性探る(7/2夕)

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2日の東京市場は、レンジ取引。108円前半のわずか20ポイント程度の一進一退だった。

ドル円は108.40円前後で寄り付いたのち、ドルは下値を試す展開となり、日中安値である108.25-30円へと小緩む。しかし、反発に転じると108.45-50円へと再び値を上げる「行って来い」に。日米を中心とした株価の動きもさることながら、米金利に一喜一憂していた面も否めないようだ。16時時点では、寄り付きレベルに近い108.35-40円で推移、欧米時間を迎えている。
なお、東京昼過ぎに豪中銀が「政策金利の25BP引き下げ」を発表。前後して豪ドル相場が上下動するも、結果としては事前予想通りとの見方が有力で、影響は限られた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米貿易問題」について。
先週末に米中首脳会談を行い、「米国が関税第4弾の先送り」を決定したことに続き、「双方が貿易交渉再開」で一致。問題先送りで一服感もうかがえたが、日経新聞「ファーウェイ制裁緩和、米与野党から批判」、中国人民銀総裁「米中貿易戦争休戦は予想以上の成果だが問題残る」、米大統領「通商合意は米国に幾分有利となる必要がある」−−といった発言や報道が観測されるなど、火種そのものはその後もくすぶり続けていたようだ。また、米USTRが「米国がEU製品40億ドル相当への追加関税を提案」するなど、米国は早くも中国に代わる次のターゲットに狙いを定めたと戦々恐々する声も聞かれていた。
そのほか単発モノとして、「香港デモ、若者らが建物に突入し一時議会占拠」、米大統領補佐官「米紙による『トランプ氏は北朝鮮の核凍結で決着』との報道を否定」、ロイター「米フェイスブックに届いた郵便物からサリン検出」、中国首相「競争的な通貨切り下げは行わず」、財務省「浅川財務官が退任、後任は武内国際局長と発表」−−とする発言や報道が観測されている。

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ドルの下値リスクはそれほど高くないものの、上値も重く、結局は108円台での一進一退。本日の東京時間に限っては、わずか20ポイントほどしか値が動かなかった。次の材料をにらみつつ、狭いレンジ取引がいま少し続く可能性もある。しかし、昨日早朝に空け、いまだ埋め切れていない下方向のギャップ(107.90-108.10円)をしっかり埋めて続落した場合、あるいは6月高値108.80円を超えていく展開があれば、新たな方向性が示されることになる。

材料的に見た場合、「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」のほか「米貿易問題」、「米利下げ観測」など継続案件は依然として多い。「米貿易問題」は先でも取り上げたように、米中について一応の決着を見た格好だが、今度は「米欧」で対立が表面化するなど、まだまだ予断を許さない。また、「イラン情勢」ならびに、今週末に予定されている雇用統計など米経済指標の内容も相場の波乱要因として警戒する向きが多いようだ。

テクニカルに見た場合、本稿執筆段階で推移する108.30-40円は移動平均の25日線や一目均衡表の基準線などが位置するレベル。5月初旬以降、それらラインはドルの抵抗として寄与していたが、今回上抜けるかどうかの瀬戸際を迎えている。しっかりと超えれば、今度は逆にサポートとなるだけでなく、さらなるドル高の進行も見込めそうだ。
逆に、再び25日線などで上値をキャップされるようだと、ドルは再下落。いまだ埋め切れていない下方向のギャップ、107.90-108.10円を目指す展開も。

一方、材料的に見た場合、今週は重要な米経済指標の発表が少なくないが、本日は目立った発表なし。明日以降の発表に要注意。ただ、ウィリアムズNY連銀総裁やメスター・クリーブランド連銀総裁という、ともにFOMCでの投票権を有する地区連銀総裁の講演が予定されており、その内容には警戒を要したい。

そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、107.90-108.80円。ドル高・円安方向は、昨日高値の108.53円が最初の抵抗で、超えると6月高値108.80円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、いまだ空けて埋め切れていない108円挟みのギャップが最初のサポート。ただ、ギャップを埋めても底堅そうで、6月28日安値の107.57円ではさすがに下げ止まりそうだ。

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