ドル円見通し 6月4日以降の持ち合いも既に2週間、そろそろ持ち合い放れへ(6/14)

6月13日は香港での大規模デモ問題、ホルムズ海峡でのタンカー襲撃事件、米中対立の先行き不透明感継続や米連銀の利下げ期待が交錯する中で、やや上値の重い展開だった。

ドル円見通し 6月4日以降の持ち合いも既に2週間、そろそろ持ち合い放れへ(6/14)

【概況】

5月31日から6月4日へ急落した後は下げ一服となり、108円台前半を中心とした持合いでの往来が続いている。6月11日にかけてはやや戻り高値を切り上げたものの109円には届かず、11日夜高値以降は戻り高値がやや切り下がり気味となり、安値も若干切り下がり始めている。6月4日と5日夜に107.82円をつけた後は7日夜の米雇用統計後の下落でも107.88円に止まって新たな安値更新は回避しているものの、5月21日の戻り高値からの下落に対する下げ切り感、あるいは4月24日の戻り天井からの下げ切り感に乏しい。

日足は5月31日に前日比1.36円幅の円高ドル安で大陰線となったが、その後はこの大陰線の下半分での推移に止まっており、下げ一服の団子状持ち合いという印象だ。
「持ち合いは持合い放れにつけ」が鉄則のため、109円超えへ反騰入りなら上放れとして5月21日からの下げに対する半値以上の戻しへ進む可能性も出てくるが、下放れの場合はチャート上の目安が1月3日安値及び昨年3月26日安値のある104円台後半まで見当たらないため、下げが厳しくなることも警戒される。

5月31日から6月4日安値への急落は株安不安を背景としたリスクオフの円高だった。その後はNYダウが反騰入りしたためにリスクオフ感は後退したが、ダウ反騰の根拠でもある米連銀の年内利下げ期待が米長期債利回りを低下させてドル安となり、ドル円の上値を抑えた。これらの板挟みのために持ち合い推移につかまったと言える。
6月13日は香港での大規模デモ問題、ホルムズ海峡でのタンカー襲撃事件、米中対立の先行き不透明感継続や米連銀の利下げ期待が交錯する中で、やや上値の重い展開だった。

米労働省が発表した5月の米輸入物価指数は前月比0.3%低下して2018年12月以来の落ち込みとなった。また週間新規失業保険申請は季節調整済みで22万2000件となり前週比3000件増加して市場予想の21万6000件を上回った。失業保険受給者総数は169万5000人で2000人増、市場予想の168万人を上回った。これらは米連銀の年内利下げ判断に寄与する材料と受けとめられた。

ホルムズ海峡近くのオマーン湾で13日にタンカー2隻が攻撃された。5月にもサウジアラビアの石油タンカーなど4隻が攻撃されており、ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は「イランの機雷が使われたのはほぼ間違いない」と発言して米イラン間の軍事的緊張が高まるのではないかとの懸念が広がった。国連安保理もこの問題で非公式会合を開く模様だが、トランプ大統領にはイランとの軍事衝突へ進もうというスタンスが今のところはみられない。中東情勢に敏感なNY原油先物は事件から反騰したが深夜以降は反落している。

NYダウは101.94ドル高と反発したが、米10年債利回りは前日比0.03%低下の2.09%、3カ月物TB(財務省証券)利回りは0.0334%低下の2.1840%で3カ月物TB利回りが10年債利回りを上回る「長短金利逆転(逆イールド)」は15営業日連続となった。米長期債利回り低下傾向の継続が引き続きドル円の上値を抑えている。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、6月4日以降は持ち合いによる往来が続いたために11日朝時点では直近のサイクルボトムを7日夜安値として底割れ回避の内は12日から14日にかけての間への上昇を想定するとしたが、6月12日夕刻への下落で108.20円まで下げたために13日朝時点では11日夜高値を直近のサイクルトップとした弱気サイクル入りとし、新たな高値更新へ進めない内は13日の日中から14日夜にかけての間への下落を想定するとした。

13日昼へ安値を切り下げた後はやや戻したが、108.50円以上を維持できずに14日朝はジリ安での推移に止まっているので、まだボトム形成への下落余地ありとみる。また7日夜安値から3日半となる13日昼安値で直近のサイクルボトムをつけて、底割れから連続的な弱気サイクル入りとなる可能性もあるので、11日夜高値を超えない内は一段安余地ありとし、週明けへ安値試しが続く可能性もあるとみる。
13日高値108.54円超えからはいったん強気サイクル入りとして14日夜から18日夜にかけての間への上昇を想定するが、サプライズ的な強気材料を伴わない場合は持合い範囲内での上昇に止まりやすいとみる。

60分足の一目均衡表では13日夜からのジリ安で遅行スパンが悪化、先行スパンから転落している。持ち合い相場のために両スパン揃って好転するところからは上昇期入りとするが、両スパン揃って悪化中は安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は持ち合い中のために、60ポイント台が戻り抵抗となっている。12日から13日への安値切り下がりに対して指数のボトムが切り上がっているので強気逆行気配だが、この切り上がりラインを割り込む場合は逆行破れによる下落期入りとなりやすい。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、6月13日昼安値108.16円を下値支持線、13日高値108.54円を上値抵抗線とみておく。
(2)108.54円を下回る内は下向きとし、108.16円割れからは107.80円台への下落を想定する。108円割れはもう一度買い戻されやすいとみるが、107.82円割れからは持ち合い下放れに入るため、材料を伴って持ち合い下放れへ進む場合は107.50円前後へ下値目処を引き下げ、週明けの続落を想定する。
(3)108.54円超えからはいったん短期サイクルの上昇期とみて11日高値108.79円から109円手前を目指すとみるが、持ち合い上放れへ進む材料が伴わない場合は108.70円以上では反落警戒とし、その後の108.40円割れからは下げ再開、一段安警戒とみる。

【当面の主な予定】

6/14(金)
13:30 (日) 4月 鉱工業生産・確報 前月比 (速報 0.6%)
13:30 (日) 4月 鉱工業生産・確報 前年同月比 (速報 -1.1%)
13:30 (日) 4月 設備稼働率 前月比 (3月 -0.4%)
16:00 (中) 5月 小売売上高 前年同月比 (4月 7.2%、予想 8.1%)
16:00 (中) 5月 鉱工業生産 前年同月比 (4月 5.4%、予想 5.5%)

21:30 (米) 5月 小売売上高 前月比 (4月 -0.2%、予想 0.6%)
21:30 (米) 5月 小売売上高・除自動車 前月比 (4月 0.1%、予想 0.3%)
21:55 (英) カーニー英中銀(BOE)総裁、昼食会で発言予定
22:15 (米) 5月 鉱工業生産 前月比 (4月 -0.5%、予想 0.2%)
22:15 (米) 5月 設備稼働率 (4月 77.9%、予想 78.0%)
23:00 (米) 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数 (5月 100.0、予想 98.0)
23:00 (米) 4月 企業在庫 前月比 (3月 0.0%、予想 0.5%)

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