祝日明けの英米市場はリスクオフで反応。ユーロ円は約5ヶ月ぶり安値圏へ(5/29朝)

28日の海外市場でドル円は下落。

祝日明けの英米市場はリスクオフで反応。ユーロ円は約5ヶ月ぶり安値圏へ(5/29朝)

祝日明けの英米市場はリスクオフで反応。ユーロ円は約5ヶ月ぶり安値圏へ

海外時間の為替概況

28日の海外市場でドル円は下落。英国及び米国勢が祝日明けで戻ってくる中、ドル円は欧米株の下落と米長期金利の低下を嫌気する形で、欧州時間早々に安値となる109.21まで下落しました。しかし、109円台前半では、直近安値109.02(5/13)を背にした「押し目買い」が根強く、下げ渋ると、米国勢参入後にドル円は反発。米国時間に発表された米・5月コンファレンスボード消費者信頼感指数(結果134.1、予想130.0)が昨年11月以来となる良好な結果を示したことも支援材料となる中、ドル円は一時109.61まで上昇する場面も見られました。もっとも、米中貿易摩擦を巡る不透明感が重石となると、引けにかけては再び反落。米ダウ平均株価が一時239ドル安まで下げ幅を広げた他、米10年債利回りも2.315%から2.262%まで急低下する中、ドル円は109.35付近まで押し戻されてのクローズとなりました。

一方、ユーロドルは終始上値の重い展開。@欧州議会選挙において、EU懐疑派が躍進し、二大会派が過半数割れとなったことや、Aイタリアの財政悪化問題、B英国情勢を巡る不確実性が重石となった格好。ユーロドルはアジア時間に付けた日通し高値1.1199をトップに続伸を阻まれると、良好な米経済指標を受けたドル買いも重なる中で、米国時間引けにかけて、安値となる1.1160まで下げ幅を広げました。尚、ドル円、ユーロドル共に下落したことで、ユーロ円は1/3以来、約5ヶ月ぶり安値となる122.04まで下落しました。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は短期サポートラインを割り込んだ結果(添付チャート上の赤色の支持線)、俄か円ショートのロスカットを巻き込む形で反落に転じております。ダブルトップからの下放れや、一目均衡表三役逆転も警戒される中、テクニカル的にみて、ドル安・円高リスクが高まっていると判断できそうです。実際、通貨オプション市場ではリスクリバーサル(円コールオーバー)が拡大し、下落リスクを織り込む動きが足元で急速に広がりつつあります。都度ショートカバー的な買い戻しは発生しますが、反発局面では、戻り売り意欲が根強く、すぐに押し戻される上値の重い展開が続いております。

米中貿易摩擦の泥沼化や、朝鮮半島及び中東を巡る地政学的リスク、英国情勢の不安定化、欧州経済・政治を巡る先行き不透明感、イタリアの財政悪化問題など、ファンダメンタルズ面での不安要素がくすぶる中で、ドル円・クロス円の上値は当面抑制されると考えられます。トランプ米大統領のツイートなどヘッドライン次第では、5/13に付けた直近安値109.02を試す動きも想定されます。リスク回避ムードの再燃を受けて、ユーロ円などクロス円全般が安値を更新し始めている為、本日もドル円のダウンサイド・リスクに警戒が必要でしょう。

祝日明けの英米市場はリスクオフで反応。ユーロ円は約5ヶ月ぶり安値圏へ

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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