ドル円はドルの下値リスク再燃、今月安値も視界内(5/24夕)

24日の東京市場は、109円台後半を中心とした一進一退。一時ドルは買い進まれたものの上値はすでに重く、上げ渋った。

ドル円はドルの下値リスク再燃、今月安値も視界内(5/24夕)

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24日の東京市場は、109円台後半を中心とした一進一退。一時ドルは買い進まれたものの上値はすでに重く、上げ渋った。

ドル/円は109.55-60円で寄り付いたのち、当初はドル買い先行。日中高値である109.75円レベルへと一時値を上げた。週末の実質ゴトー日ということで、仲値不足観測なども取り沙汰されていたようだ。しかし、ドル買いは続かずに軟落すると、その後は109.50-65円といったレンジ取引に。16時時点でドル円は109円半ばで推移、欧米時間を迎えている。
なおビットコインは、昨日のロンドンからNYにかけ、300ドルを超える右肩上がりの展開を辿るなどなかなか荒っぽかったが、東京は総じて静か。7800ドル台を中心とした100ドル強のレンジ取引だった。

一方、材料的に注視されていたものは、「米貿易協議」について。
米中に関し、中国商務省報道官から「米国は『誤った行動』の是正必要」との発言が聞かれるなか、米国務長官「ファーウェイと手を切る米企業は今後増える」、米大統領「ファーウェイ問題は米中通商合意の一環で解決も」というコメントが観測されていた。それに対し、日米は「世耕経産相が米通商部代表と会談、自動車輸入問題で懸念伝達」とされたものの、ブルームバーグが「米国、通貨安誘導する国々に関税へ」と報じ、これが物議を醸すとドル売り・円買い要因に。
そのほか単発モノとして、「日韓外相が会談実施、韓国外相に仲裁委同意を要求」、ロイター「FRB当局者4人、貿易摩擦めぐる不透明性が下方リスク」、トランプ氏「対イランで米軍の増派は不要」、「来日したボルトン米大統領補佐官が安倍首相ら日本の要人と会談」−−などといった発言やニュースが報じられていた。

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昨日NYで110円をしっかり割り込むと下げが加速。そのまま109.45円レベルまで一気に値を崩している。その後は、やや下げ渋りの感もうかがえるが、リスクがドル安方向に高いことは間違いなさそうだ。今月安値109.02円を起点とした上げ幅のフィボナッチを見ると、61.8%押し109.65円レベルをすでに下回っており、次の下値メドは76.4%押しの109.40円。これは前記した昨日NY安値に極めて近い。そのレベルを割り込むようだと、100%戻しの109.02円がターゲットに。

材料的に見た場合、「北朝鮮」や「イラン」、「米貿易問題」、「英国情勢」、「欧州議会選」など注目要因が目白押し。欧州要因も波乱含みで予断を許さないが、25-28日の日程でトランプ米大統領が来日することなどを含めた「日米貿易問題」にはとくに要注意か。ちなみに、トランプ氏自身は「来日と貿易問題は別」と切り離す考えを示唆しているが、その裏でライトハイザー米通商代表部代表も来日し、茂木再生相らと会談を行う見込みとなっている。本日だけでなく、この週末についても政治動静には要注意かもしれない。

テクニカルに見た場合、ドルの底堅さがうかがえた110円をしっかりと割り込む展開となっている。フィボナッチでみたテクニカルポイントにあたる109.40円レベルで下げ止まっていることは若干気になるが、リスクはドル安方向にバイアスか。割り込むようだと、今月安値109.02円がターゲットとなり、そのレベルも下回れば108円台前半から半ばが意識されそうだ。

一方、材料的に見た場合、4月の耐久財受注速報という米経済指標が発表されるほかは、それほど大きな材料が見当たらない。ただ、先でも指摘したように25日からのトランプ米大統領来日もあり、複数の関係米閣僚なども同時に来日する予定となっている。公式、非公式含めた日米要人による会談には一応要注意。
また、23日から「欧州議会選」が始まるなか、英国では「メイ首相が、自身の辞任日を24日に発表する見通し」とされており、マーケットの関心も高い。

そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、109.00-110.00円。ドル高・円安方向は、本日の東京の高値である109.75円レベルの攻防にまずは注視。抜ければ110円台回復が見えてくるものの、ドルの上値は重そうだ。
対するドル安・円高方向は、直近安値の109.45円レベルが最初のサポートで、割り込むようだと今月安値109.02がターゲットに。

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