ドル円米関税引き上げ発動を前にじり高(5/10午前)

10日午前の東京市場でドル円は109円台後半でじり高推移。

ドル円米関税引き上げ発動を前にじり高(5/10午前)

ドル円米関税引き上げ発動を前にじり高

10日午前の東京市場でドル円は109円台後半でじり高推移。
昨晩も為替市場はトランプ大統領周辺の米中貿易交渉をめぐる発言に一喜一憂の展開となりました。日本時間の昨夕に出たトランプ大統領の「中国はディールをだめにした」との発言に米生産者物価指数の予想比下振れが追い討ちをかけ、米株は序盤に大きく沈み、ドル円も一時109.47の安値をつけました。しかしその後、トランプ大統領が中国の習主席から「すばらしい書簡を受け取った」と述べたことなどを材料に株価が下げ幅を縮小、ドル円も109.70-80レベルに戻しアジア時間につなぎました。
東京時間に入ってからは、ややドル買いが優勢となっており、東京時間10:00現在は109.85-90レベルで取引されています。

中国の劉副首相とライトハイザー米通商代表部代表、ムニューシン財務長官との初日の会合は90分ほどで先ほど終了。しかしながら、会談後出席者や周辺からのコメントは出ていません
2,000億ドル相当の中国からの輸入品に対する関税引き上げは、日本時間本日13時1分に発動されます。

尚、今朝方日銀は4/24-25の政策決定会合の「主な意見」を公表。ステートメントにもあった消費税引き上げによる景気後退リスク、物価への下押しリスクが改めて確認される内容となっています。

上記のとおり本日東京時間中に、米国は中国への関税引き上げ実施のタイミングを迎えることになりますが、時間切れで引き上げられる可能性は高く、前後の動きには注意が必要です。トランプ大統領の「すばらしい書簡発」言により、未だ半信半疑の部分があるだけに、このまま発動となった場合、再度円高を試すことになるのか、あるいは、ある程度時間をかけた材料だけに織り込み済みとして110円を回復する動きとなるのか判断に迷うところです。
ただ、昨晩の下げでテクニカル的には3/25安値を下抜けて約3ヵ月ぶりの安値をつけたこと、21日線(本日111.38レベル)が200日線(同111.48)を下抜ける「デッドクロス」が生じたこともあり、大きなリスクは引き続き円高方向にあると考えておいた方がよさそうです。

ドル円米関税引き上げ発動を前にじり高

ドル円日足

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